2014年4月25日金曜日

相模・駿河ツーリング (箱根秋編) その6

前回のあらすじ

箱根周辺の道ってば素晴らしい!
惚れそうやわ~
 
ツーリング3日目のこの日、起きたのはちょっと遅め。
なぜなら、前日の夜に相棒の映画なんかやってるんやもん(^^;)
いかんね~、ああいうのは最後まで見てしまうね~
あと、おっさんだけに2日分の疲れがズーンとのしかかってきてる(笑)
なかなか回復してきませんわ・・・
と言うわけで、素泊まりの宿を出て少し遅めの朝食をコンビニで調達し、湯河原温泉街の中を流れる渓流へ。
渓流沿いには、万葉公園へと向かう遊歩道が整備されているんですが、道沿いには所々に東屋があります。
そのひとつを拝借して、せせらぎの音を聞きながら優雅に朝ごはん(^^)
風情もクソもないコンビニサンドイッチやないかい!
というのは置いておきましょう(^^;)
しかし、この遊歩道はよろしいですわ。
残念ながら紅葉の時期には早かったけど、もみじもあったんで、色付く季節にはそりゃもう趣が抜群になりそうな感じです。

 
まぁそんな絶好の季節には、こんなにのんびり朝食をかっ食らってられへんほど人が居てると思うけども(笑)
 
腹も落ち着いたところで、いよいよツーリングの最終日の出発です。
行きと同じく、今日も500kmは固い。
兎にも角にも安全に!
まずは、アップがてら、椿ラインを駆け上がって行きます。
好都合なことに、前には走る雰囲気をプンプンに漂わせる車が。
しかし、「ついてくぜ~」と言ってみたものの、ガリガリ走る車に対し、パニアを装着した旅バイクではジリジリと離されていきます。
バイクの乗り手の腕?
いやいや~、あの車、速かったよね~(棒)
そんな速い速い車も、折り返し点として使われるしとどの窟のバス停よりも手前で先行車に引っ掛かり、ペースダウン。
お陰で追いつきましたわ。
そこから先はのんびりワインディング。
途中、春にも立ち寄った富士見峠で富士山を撮ってみましたが、前日とは違ってこの日は姿がはっきりとせず。
残念(> <)
富士見峠からは、シャレにならない渋滞が予想される箱根の観光地を回避して箱根新道で箱根峠へ。
今回のツーリング最後、7つ目の峠です。
ここからは伊豆半島を眺めながら大型車のペースに合わせて下って行き、中腹の山中城へ到着。
北条流山城の集大成、城好きなら一生に1度は訪れておきたい超有名な城です。
 
現在の山中城は、東海道を継承した国道1号線によって分断されており、国道の北側が主郭部分、南側が増設部分です。
そして、その分断部分に駐車場があります。
いや~、しかし、この城はもう行って下さいとしか言いようがないですな。
言葉では説明し切れない。
百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、写真でも伝わらない。
それほどの城です。
この城は!
それでも言葉より幾らか多く伝わるので、写真で見ていきますか。

まずは縄張確認の鳥瞰図。

 
増設部分の岱崎出丸へ。
愛鷹山や駿河湾の眺めが最高です(^^)

 
ここは細長い郭なんですけど、その北西側を一直線に横切る一ノ堀がそれはもう素敵!

 
この畝!
構造物として最高ですわ~
反対側からもう少し近付いてみるとこんな感じ。

 
エグい斜度ですな。
上から攻撃を受けながら、重い鎧を着て登るなんて無理。

続いて、国道を渡り、三ノ丸の二重堀へ。
二重堀の真ん中の土手が通路になっています。

 
この通路の右手側も堀なんですが、そちらはここまで見通し良く整備されていません。
ちなみに、そちら側は放水路になっていて、城内に幾つかある池の出口を兼ねています。
この先、左手には西ノ丸があります。
そして、ひたすら畝が続く!

 
上の写真は西ノ丸から西櫓にかけて延々と続く畝堀です。
この一連の畝堀の中に、かの有名な障子堀があります。

 
これが障子堀!
まぁ現地で見ていくと解るんですが、障子堀は障子堀という特別な堀じゃなくて、西ノ丸と西櫓の畝が合わさる部分に不規則な場所があり、更に間に通路を通してみましたよって感じですな。
言うなれば畝堀の変種といったところ。

西ノ丸はこんな感じです。
土塁もしっかりと残っている。

 
そして、この西ノ丸から障子堀を覗くと、こんな感じ。

 
どこかで見た構図(笑)
この構図の写真はネット上に沢山転がってますな。
障子堀のメジャーな撮影スポットです。

西ノ丸から裏手の道を行くと北ノ丸に出ます。
ここは本丸に接続する上、城の中でも標高が高い場所で、城内の中枢と言えるでしょう。

 
ちょっと影の加減で見難いですが、個人的には一番整備されている郭だと感じました。
城主や城主に近しい人間の居住スペースがあったのかもしれません。
この北ノ丸の周囲には、北ノ丸堀という空堀が廻らされているのですが、深さと急峻さがそれはもう見事。
木々が生えているので、写真で撮っても伝わらない画にしかならなかったんですが、転げ落ちるのは確実なほどの切岸になっています。
ここは、見学ポイントにはなっていないようですが、城好きの人には是非見ておいて欲しいところですね。

続いて本丸。
本丸には角に天守櫓という櫓がありました。
その基壇がこれ。

 
おぉ、土壇!
戦国末期ぐらいの城の櫓の基礎は石垣、という先入観は、西国出身者ならではなんですかね。
さすが、土の城のスペシャリスト、北条氏!
ここまで土で徹底してるのは感動すら覚えますな。

この天守櫓の下、本丸の下段はいくつかの段に分かれてて、それぞれ重厚な土塁が築いてあります。
ここも芝生が敷かれてて、見学してても清々しい。

 
そして二ノ丸。
二ノ丸は傾斜しています。

 
傾斜してるだけに、居住スペースや倉庫などの機能は難しそうです。
単純な兵力集積地、武者溜だったんですかね。
確かに、傾斜してると複層的に兵を並べて攻撃し易いように思われますが、一方で下から丸見えなだけに攻撃され易いとも言えるわけで、実際はどういう運用だったんでしょうか。
気になるところではありますな。
 
しかし、これだけの城の範囲を芝生で整備しているとは、三島市、なかなかやる!
城好きとしては、もう感謝感謝ですな(^^)
 
つづく
 
参考:
椿ライン
山中城

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