2026年5月5日火曜日

米中の板挟み

ホルムズ海峡の封鎖を巡って、アメリカとイランの間の緊張感が再び増していますね。
原油高など米国を含む全世界への影響を抑えるため、ホルムズ海峡の航行の安全を確保したい米国と、輸出入する船舶の航行が抑えられてしまい、経済が干上がりつつあるイランの間で、綱引きが激しい。
イランについては、原油備蓄設備が満杯になることで減産を余儀無くされることが予想されており、油井での生産を止めてしまうと、老朽化した設備では再開には膨大な投資と時間が必要になってしまうと言われています。
そのため、イランは生産を止めたくない。
また経済的にも、多くの物資を輸入に頼っていますから、物理的に輸入ができない状態の上、輸出ができず外貨も獲得できないというのは、経済的に非常に厳しいわけです。
そんな状況になる前ですが、経済制裁を回避する形でイラン産の原油を中国が輸入していたのは周知の事実で、イランにとっては、輸出入共に非常な重要な取引となっていました。
アメリカは、武力を伴う港湾封鎖だけではなく、その取引ラインをも潰すため、その実務を担っている中国企業5社に対して、制裁を掛けたわけですね。
ところが、これに対抗すべく中国政府は、制裁を承認、執行、遵守してはならないという反外国制裁法違反になると警告を出したとのこと。
今まで通り輸入すれば、取引の決済銀行がアメリカの制裁に引っ掛かってコルレス銀行の口座を閉鎖され、ドル決済から弾かれてしまいます。
しかし、アメリカの制裁を避けて取引の決済を拒否すると、中国国内の法令違反となってしまうわけですね。
これぞ板挟み!
制裁の期限は24日ですから、それぞれの企業がどう判断するのか、注目です。
ちなみに、これについて非常に分かりやすく解説している記事を見ました。
 
 
取引に関連する決済、保険、傭船契約、港湾受け入れ、書類検証の5つの分野での影響を解説しています。
非常に勉強になる良い記事でした。