前にも書いたように、これまで全東信という存在を知らなかったんですが、調べると、色々と戦略があって面白いですね。
端末のロール紙を無償で供給したり、入金のタイミングを短くすることで資金繰りにメリットを出したりと、選んでもらうための戦略が面白い。
決済代行の料率については、通常のカード決済より高いという報道と安いという報道があり、どちらが正しいのかよく分かりませんが、恐らくは信用スコアが高くない店だと、通常では高い料率になるところが、全東信なら低くて済むというところではないでしょうか。
それだけ危ない店を相手にしているということではあるんですがね。
ただ、提供していた端末が各種ペイ払いなどの電子決済に対応していなかったことや、スクエアなどのように即時入金のサービスも出てきていることから、その辺りの競争力が失われてしまい、さらに他人名義で加盟店契約を行ったという2年前の不祥事で、大手の融資先が資金を引き上げ、資金繰りに窮したという状況のようです。
債権者の一覧を見ると、ものの見事にメガバンクの姿は無いですからね。
額は大きくないですが、地銀や信金、信組あたりが逃げ遅れています。
この全東信の戦略で挙げられている入金の早さについてですが、ある意味では手形ですよね。
クレジットカードの会社と直接取引すれば、入金はかなり遅いタイミングになり、その売上げと入金のタイムラグの分だけ、回転資金が必要になるわけですが、手元資金が潤沢ではない店では、手数料を多く乗せてでも早く回収できた方がメリットになる。
期日前に手形を銀行で割り引いてもらうのと同じですね。
似たような手段として、最近、請求書と引き換えに入金するベイトナーのCMをよく見かけますが、これも入金サイトを早める手段で、ファクタリングという決済です。
手形よりも新しい決済手段で、海外では産業革命の頃に大きく普及したようですが、日本では昭和の後半頃に入ってきたようで、比較的新しい決済手段と言えますね。
手形決済は廃止が決まっており、代替手段として電子記録債権というものを普及させようとしていますが、今の普及速度を見ると、ファクタリングのほうが多く使われて行くような気がします。
請求書も電子化が進んでいる上、振込もPCで電子処理するだけですから、通常は銀行振込で決済は行っていますし、わざわざ手形を振り出すのも手間。
その流れのまま請求書で現金化できるなら、それが手っ取り早いですからね。
それにしても今回は、決済やそれに付随するサービスにも色々な戦略があることを知って、勉強になりました。