これは市場の予測とはかなり違っていたようで、第1回目の投票で高市さん優位を受けた株価の上昇と円安傾向から一転し、東証先物は2000円以上下げてサーキットブレーカーが発動し、為替も円高に振れましたね。
与党である自民党の総裁選は、今後の日本の行方を左右するものですが、それでも上下で3円動くとは、恐ろしい。
それはともかくとして、第1回目の投票での高市さん有利から、一転して決選投票で石破さんが勝利したのは、岸田さんが石破さんに乗ったためという話が出ています。
大した根回しもなく、派閥解消を宣言した岸田さんですが、総裁選では、旧岸田派で派内No.2の林さんの出馬を支援し、決選投票では、岸田政権の施策を引き継ぐという条件で派閥丸ごと石破さんに乗りました。
これは派閥政治の動きそのまんまなわけなんですが、派閥解消を唱えた本人がやるとなると、ちょっと。
小手先の派閥解消宣言だったんでしょうね。
個人的には、民主主義は多数派工作で成立しますし、考えの近しい集団というのは、ある程度の人数になれば発生しますから、派閥やグループは当たり前のこととは思っています。
高校のクラスで仲の良いグループに分かれるのと同じで、社会生活では必然の事でしょう。
でも、今回ぐらいは、宣言した本人の派閥ぐらいはフリーで良かったんじゃないのか、と思いますね。
自分の決めた政策についての整合性ぐらいは、保っておいて欲しかったな、と。
今回は、派閥として存続する麻生派でも目立った派閥選挙はしませんでしたから、尚更の事。
ただ、これによって、岸田さんがキングメーカーとしての立場を上げたことは確実です。
副総裁には、菅元首相が就くようですから、麻生さんvs菅さんのキングメーカー対決は、菅さんが勝ったように見えますが、菅さんはそもそも小泉さん支持でしたからね。
副総裁は、ほぼ名誉職ですから、岸田さんが一番おいしい部分を得たのではないでしょうか。
石破さんが総裁になったことにより、これまでの言動から、政策はやや左派に寄るものと思われます。
対して、やや右寄りになった立憲民主党。
両党共に内情は色々あるでしょうが、表面上の政策に差があまり無くなることから、この与野党の選挙での対決は、面白くなるかもしれません。
そして、自民党支持の保守層の受け皿として、国民民主党が伸長するかも知れませんね。
反対に立憲民主党の左派の受け皿として、共産党が伸びるかも。
ま、こちらは選挙で協力してたこともありますから、影響は少なそうですが。
早々に行われるはずの衆議院の解散と議員選挙が、ちょっと荒れるかもしれませんね。
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