2022年11月30日水曜日

源氏の正統、途絶える

ついにこの時が来ましたね。
「鎌倉殿の13人」の話ですが、源実朝が甥公暁に暗殺され、源氏の正統が途絶えました。
歴史的には、これによって源氏の鎌倉幕府ではなく、執権北条氏が事実上支配する鎌倉幕府になるわけです。
そして、承久3年(1221)の承久の乱を制して、上方の天皇や上皇を中心とする朝廷勢力を押さえつけ、本当の意味での武家政治が始まるわけですな。
とは言え、朝廷側の荘園制度と幕府側の守護地頭制度は、鎌倉時代の間は並立し、南北朝時代の全国上げての内輪揉めみたいな状況の火種になるわけですが、それはまた別の話。
ともかく、実朝の暗殺で源氏の正統は途絶えました。
しかし、この源氏の正統が途絶えたという大事件ながら、その原因というか動機というか、首謀者も含め、細かいところは諸説あって定説を見ないというのが、昔からなんとも意外なんですよね。
単純な公暁怨恨説から、北条義時の陰謀説、乳母夫であった三浦義村の陰謀説、朝廷復活を目指す鳥羽上皇の陰謀説まで様々。
日本史での、トップと言える権力者が暗殺された事件の中では、本能寺の変と並ぶ、理由や黒幕がはっきりしない暗殺劇ではないでしょうか。
それだけに、意外なんです。
しかも、本能寺の変の場合は、当時を生きた武将の家が江戸時代を通じて残っていたりするので、旧家からの史料発掘!なんてことに繋がる可能性はあるんですが、この鎌倉時代草創期の史料なんて、あの吾妻鏡ですら失われている部分があるぐらいですから、解明は望み薄なんですよね。
ほんまもやもやするな~
しかし、ドラマも残り3回。
その中に承久の乱があり、そして、恐らく義時の死が描かれるでしょう。
たくさんの人を死に追いやってきた義時は、天寿を全うできるのか。
実際の歴史でも、病死を基本線としつつ暗殺説などもありますから、どうなるかわかりません。
天寿を全うできないのならば、伊賀の方であるのえによる毒殺なのか、三浦義村が噛んだ陰謀となるのか、暗殺者トウがどう絡んでくるのか、あと少しの時間、楽しみたいですね(^^)
 

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