3日前の16日、びっくりするニュースが入ってきましたね。
中国のTPPへの加盟申請です。
いや~びっくり。
だって、常識的に考えて、今の中国の政治体制では加入は不可能ですからね。
国有企業や知財、時に外交圧力として使用する貿易条件など、国体を半分変える勢いじゃないと加盟要件は満たせないでしょう。
中国国内でも、これまで巨人と呼ばれ、聖域であったアリババやテンセントなどにも国の圧力が強まっており、アリババ創業者であるジャック・マー氏は会社を追われ、傘下の金融決済サービスであるアリペイには分割命令が出されました。
これは、信用情報を政府の監視下に置くのが目的で、今後は国有企業などが出資する新会社が信用情報を提供し、スコアリングしていくとのこと。
しばらく前にアリペイの運営を担うアントグループのIPOを阻止しており、金融は自由にさせないという強い意志が窺えますね。
また、テンセントには、規制に合う改修が終わるまでWeChatの新規受付を停止させたり、オンラインゲームに関するプレイ時間の規制が発表されるなど、こちらも前途多難な印象です。
共同富裕を打ち出し、文化的な面での統制も大きくなっており、習近平国家主席の意向もあって、経済も文化もかつての中国を思わせるような、強い揺り戻しが起きているように思います。
つまり、共産主義的な雰囲気が強くなってきているんですね。
これが、高度な自由貿易主義を標榜するTPPと全く合わない。
さらに、TPPの一員で中国に輸入禁止という圧力を食らったオーストラリアは、早くも加入拒絶を示唆しています。
TPPの新規加入には全会一致のルールがありますから、それを突破するのが難しいのは中国当局もわかっているはず。
まして、中国が主導的な立場を持つRCEPというものもある。
では、何が目的なのか。
一部では、TPPを離脱したアメリカに対する対抗という見方も出ていますが、個人的には理由として弱いかなとは思いますね。
かと言って、明確な別の理由も思い浮かばないのですが・・・
この中国の動きが、今後、どの方向へ波紋を広げていくか、要注視ですな。
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