2021年9月1日水曜日

アフガン撤退

アメリカ軍が、現地時間の8/30日にアフガニスタン撤退の完了を発表しました。
これを受けて、タリバンがそれを象徴化するように、アメリカ軍が撤退した後の空港を歩いている映像などを流してましたね。
これに関連して、撤退の少し前に自衛隊が出国支援の為にアフガニスタンに派遣されましたが、大使館員などはすでに他国の飛行機で退避していた為、日本人1人を含む15人の退避に成功したのみとなりました。
これについて、当初予定していた500人と比べて、なぜそんな少ない人数になったかと一部の野党の議員から批判じみた声が上がっていましたが、それは政治的センスとしてちょっとどうなのかと思いますね。
今回の自衛隊派遣の法的な解説としては、下の記事が参考になります。
 
 
纏めると、
 ・活動は自衛隊法で規定されている。
 ・活動対象国の同意が要る。
 ・自衛隊が活動できるのは安全が確保されている範囲のみ。
といったところですな。
今回は、承認されている正式な政府が瓦解したという混乱した状況ですので、領国の同意は措くとして、問題なのは安全の確保について。
当初の人数より大幅に減った要因は、一にも二にもこの点で、空港しか安全が確保されていなかったからです。
救助対象者が、空港にまで辿り着けなかったわけですな。
そういう問題がある中で、その救助人数の少なさに言及したことで、教訓として対策が練られるとしましょう。
結果、待っているのは、もう少し活動範囲を広げられるように自衛隊法を改正するとか、武器使用条件を緩和して自ら安全を確保できるように定めるとか、そういう拡大方向だと思うんですよね。
何なら、その先には憲法改正が待っているかもしれません。
少なくとも、邦人の救助を放棄するような、活動をやめるという方向ではないでしょう。
維新を除き、今の野党の基本的なポジションはリベラルで、武力行使反対、憲法改正反対という立場ですが、一部の野党の方々は、批判することによって、自らのポジションとは反対の方向に議論が振れる可能性というのを考えなかったんでしょうか。
個人的には、今回の派遣は人道的な面ももちろんありますが、自衛隊の海外活動の実績作りというのが半分入っていると思っています。
その活動に対し、活動がきちんとできていない、というような方向の批判じみた言動は、後々になってリベラル側にとって不利、つまりは俗に言うブーメランになりかねないんじゃないかな、なんて思ってしまいますね。
ネットが発達した現代は、忘れてもらえない時代。
メディアもそうですが、批判することももちろん大切です。
大切なんですが、近視眼的に安直に政権批判を唱えるのではなく、もっと長期的な視点で批評することが、自らも信を得られる手段なんじゃないでしょうかね。
 

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