2021年9月5日日曜日

総裁選不出馬

菅首相が、自民党総裁選の不出馬を表明しました。
直前まで出馬を検討していただけに、びっくりしましたね。
下村さんが、菅さんを支えるべき政調会長の立場にありながら出馬を表明した時には、ポストと出馬の二択を迫って出馬を撤回させ、岸田さんが二階幹事長外しを表明した後は、二階幹事長の任期満了での交代の承諾を得たことで争点潰しを図っていたことから、総裁選に向けての手はしっかり打ってるように思っていましたから。
最終的には、自民党内での若手中堅の支持が壊滅的で、支える人材も枯渇したことによって断念したというのが実情でしょうか。
総裁選自体は、派閥の領袖は菅支持でしたから、色々と波乱はありつつ出馬すれば勝つことは可能だったとは思いますが、直後の選挙のことを考えると、ね。
この辺り、元々が無所属という弱さのようにも思います。
派閥に所属していれば、公的なポストとは別に派閥のサポートや派閥の人材が使えますからね。
無所属だと、菅さん個人によってくる人材と、選挙区の神奈川の人材しかいない。
結果、小泉Jrがキーパーソンのようになってしまっている状況ですから。
 
ただ、個人的には、菅さんはやれることをやっていたとは思っています。
80万接種/日が限界と言われていたワクチン接種も120~130万接種/日に大号令を掛けて引き上げていますし、抗体カクテルの新療薬も世界に先駆けていち早く承認しました。
公約であった携帯料金の引き下げも実現しましたしね。
ただ、絶望的に発信力が無かった。
混乱の時代、みんなが漠然と不安を抱える時代には、やっぱり発信力がかなり大きいんでしょう。
セクハラや老人介護施設対応などでボロが出て辞任した、ニューヨーク州のクオモ前知事も、べらぼうな感染者を出しつつ何故か評価されていましたからね。
菅さん自体は、官房長官時代に適性を示したように、補佐タイプの人で、実務寄りの人であったように思います。
自ら旗を振って引っ張って行けるタイプではなかった。
平時ならもっと評価は変わっていたと思います。
 
さて、これで自民党総裁選の情勢が振り出しに戻りました。
次の党のポストが交換条件であったように思われる下村さんの不出馬も無くなりましたし、同じく息子への後継がの条件であったかもしれない二階さんも新たに動くでしょう。
これに加え、閣僚として菅支持を表明していた河野さんも出馬に動くようですし、以前から出馬を表明していた高市さん、そして毎度総裁選では名前が出る石破さんと野田さんもいます。
この1ヶ月、動きから目が離せませんね。
 

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