2020年3月3日火曜日

休校措置

急な事ではあったんですが、先週の木曜に安倍首相が全国の学校に休校を要請しました。
これまで、後手後手と批判があった対応ですが、ここにきて反対に急すぎるなどの批判も出てきていますね。
リーダーシップが見えないなどと言われていましたが、リーダーシップを取って先手を打っても結局は批判されるんだな、と感じました。
企業でも、総論賛成各論反対でどうせいっちゅうねん!という事態はよくありますが、新型の感染症という難しい事態だけに、日本全体でそのような状況になっていますね。
首相というのもなかなか大変です。
ただ、個人的には約10年前の豚由来の新型インフルエンザの時も休校が実施されており、また、学校の閉鎖はある程度の効果が得られる有効な手段というのは感染症対策における研究でも明らかになっているので、まぁ妥当な判断ではないかと思いますね。
各市町村の感染症対策のガイドラインにもありますし、突飛な事ではありません。
今回のコロナウイルスも、いずれ蔓延してしまうのは避けられないと思いますが、蔓延を遅らせることができれば、有効な対処療法やワクチンが手に入る可能性が上がるわけですから。
 
それにしても、今だにクルーズ船での対処に批判がでているようですな。
確かに不備はたくさんありましたが、普段システム運用を考えることが多いだけに、急に3700人もの隔離処置をしろと言われても、準備不足になるのはしょうがないと思うんですがね。
アメリカのCDCみたいな陣頭指揮を採れる専門機関があるわけではなく、発生地からの一次報告先であるWHOもどうも腰が重い。
この時点で、どうしても初動が遅れます。
更に、国内には感染症病床指定医療機関というものがありますが、昨年の段階での病床数を下のリンクから確認すると、感染症用の病床1870床ほど。
結核病床を入れても5800床ほどですからね。
 
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html
 
武漢からのチャーター便の感染者が既にいる上に、非感染者を含む3700人も受け入れてしまっては飽和してしまいますし、他に隔離できるような施設も用意できなかったでしょう。
また、韓国と比較して、誰でも検査が受けられるようにするべきだという論もありますが、現在、韓国では重傷者が入院できずに死亡してしまうという事態が少しずつ顕在化しています。
武漢がそうですが、人が殺到して医療が崩壊すると、重症者が適切な医療を受けられず、致死率が上がってしまいますからね。
医療体制としては、そういう事態を何としても避けたいでしょう。
どちらの批判もそうですが、リソースを確保しつつ運用で柔軟に対処するという発想が抜け落ちていて、理想論に過ぎる批判ではないかと思いますね。
 
さて、地元神戸でも感染者が出ましたが、封じ込めのフェーズは終わり、いよいよ感染拡大を遅らせるフェーズとなっています。
アメリカでは、ワクチンが想定よりも早く開発され、臨床での効果確認の段階まで進みました。
また、喘息のステロイド薬が効いたという報告も出ています。
これらの効果の実績が蓄積され、早いうちに「コロナやったらええ薬あるから念のために早めに診てもらい」と言えるようになって欲しいですね。
 

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