「鎌倉殿の13人」で、鎌倉殿こと源頼朝が没しました。
ちょうど折り返しの6月最終週。
これから、鎌倉幕府草創の功臣による権力争いが繰り広げられていくわけですな。
普通なら暗い雰囲気になる展開ですが、どのような描き方をするのか、楽しみですね。
史料的な話をすると、頼朝の死の状況というのは、その年代の吾妻鏡の記述が失われているのもあって、超が付くほど有名な武将なのに、実は定かではありません。
落馬したことと、それからほどなく没したことが、過去の事として触れられているだけです。
また、その他の史料では病死と表現されている場合が多いですね。
その隙間を埋めるように、北条氏による暗殺説なんかもありますが、当時の北条氏は、外戚という強みはあるものの数多の功臣の中の一家に過ぎず、後の得宗家の権勢からの逆算に過ぎないように思います。
しかし、その隙間がドラマとしては描きどころではありますね。
ただ、今回は変化球もなく、単なる落馬とも言えるし、手の痺れが病死も暗示しているし、義時のみに聞こえなかった虫の声が暗殺説を暗示してもいました。
視聴者に委ねた形ですね。
しかし、今回の頼朝、色んなドラマで見た頼朝の中で、1番笑わせてもらったかもしれません(笑)
冷酷な政治家という印象が強い頼朝ですが、女好きで嫁さんに頭が上がらなかったですし、実際の姿は、まさか大泉頼朝ほど愛嬌があるとは思いませんが、意外と親しみが持てる人だったのかも知れませんね。
独立志向が旺盛な開発領主である東国武士を、曲がりにもまとめていった人物なのですから。
そんな事を思わせるほど、今回の頼朝像というのは、今までのイメージを打ち破るものでした。
大泉洋が秀吉を演じた「清須会議」でも思いましたが、大泉洋は三谷組の中での必殺のカード、ジョーカーになりつつありますね。
独特の愛嬌が、三谷幸喜の作り出す喜劇に、恐ろしいほど絶妙にマッチします。
深夜にパパパパフィーでいじられていた頃から考えると、引き出しの多い、本当に良い役者になりましたね。
出演していたら見てみようかなと思うほどに。
これからも活躍が楽しみです。
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