少し前の話になりますが、日本政府はロシアの外交官8人を国外追放しました。
これは、日本政府にとっては珍しいですね。
過去に反日や侮日発言をした人物が外交官に任命されても、西欧とは違ってペルソナ・ノン・グラータを発動してこなかった日本政府ですが、今回はあっさりと決めました。
しかも8人も。
ロシアの外交官に関して、ヨーロッパ各国は数10人単位の追放処置を行っているので、それに比べ少ないと言えば少ないのですが、俗に言う「当社比」では非常に多いですね。
この追放処置について、表面的にはロシア軍の残虐行為を受けたものとニュースでは報道されていますが、ロシアのスパイ行為と密接に関わりがあるようです。
この追放処置に先立つ3月末、ウクライナの諜報機関はロシアのスパイ疑惑のある人物650人分のリストを公開しました。
このリストは非常に詳細な情報が載ったリストで、誰がスパイと疑わしいかが一目瞭然であり、特定が容易です。
リストは、記事にあるようにロシアの諜報部門であるFSBのリークに拠っているようで、この追放によってプーチン大統領の持つ諜報能力は壊滅的になったという記事さえありました。
スパイが名乗る職業としては、外交官とジャーナリストが鉄板ですからね。
追放された外交官の多くが実際にスパイだったんでしょう。
それが現実的にニュースになるなんてのは、なかなか無いことですが。
また、スパイは常に情報源を利用しますから、追放された外交官のカウンターパートだった情報提供者は、今頃、相当肝を冷やしていると思われます。
しかし、この侵攻前にアメリカが相当な確度で侵攻の方針を知っていた事も合わせ、ロシアは情報戦でかなり前から後手を踏んでいるようですな。
現在の戦線膠着は、なるべくしてなったのかも知れません。
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