ロシアがウクライナの首都キーウ周辺から撤退を始め、いよいよ首都攻略を諦めて東部や南部に戦力を集中させるようですね。
その撤退に伴い、ウクライナ軍がキーウ郊外の街々を奪回したことで、ロシア占領下における残虐な行いが明らかになってきました。
大量の戦車や軍用車両で押し出すという、携行兵器発達前の頃を彷彿とさせる行軍もそうでしたが、占領下の行いもまさに前世紀型と言えるでしょう。
ウクライナには義勇兵がいますから、通常の民間人に紛れてしまえば見分けはつけにくいとは思いますが、明らかに戦闘に参加していない民間人が殺害されています。
後ろ手に縛られて撃たれた状態のまま放置されている遺体や、地下室で複数の遺体が発見されるなど、発見された状況を見るだけでも、あまりにも酷い。
まるで、第二次世界大戦の頃のような有様です。
今は情報発信が容易ですから、大手メディアの映像だけではなく、ジャーナリスト個人やウクライナ軍など、映像として目に入ってくる総数が多いので、余計に印象に残るというのもあるんでしょうがね。
早く戦争が終結することを祈っていますが、ロシア軍の体たらくと、ウクライナ軍の反転攻勢を考えれば、どちらも決定的な決断材料を得られず、逆に停戦まで相当な期間が必要になるのかもしれません。
戦況と絡み合って難しいところですな。
21世紀となり、グローバル企業が増えて国と国の間の経済的なしがらみが増え、個々人にとっても国境という壁は相当低くなっていただけに、自分達はなんとなく、そこそこの経済規模を持つ国と国の間で戦争はもう起こらないんじゃないかと思い込んでいたような気がしますな。
それが見事に崩されました。
製造と物流のサプライチェーンや複雑に絡み合う金融など、グローバルな繋がり外されて経済的な損失を被ろうとも、そしてそれによって一般国民の生活の質が下がろうとも、覇権主義的な指導者にとっては、戦争を起こすという判断に大して影響を与えないことが証明されたという事でしょう。
そして、その被害は無力な一般市民に及ぶ。
時代は進んでも、戦争は戦争ですからね。
そこも、反戦的な価値観が普及し、なんとなく一般市民があからさまに暴力の標的になることはもうないと思い込んでいた感があります。
この部分は、きちんと認識を改めないといけないですな。
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