2021年11月28日日曜日

TOBその後

関西スーパーの争奪戦が、関東で勢力を伸ばすオーケーと関西が地盤の老舗H2Oリテイリングの間で繰り広げられ、関西スーパーの臨時株主総会でH2O側との統合が2/3以上の賛成を得られたという報道がありました。
これに対し、オーケー側は差し止めを申し立てていたんですが、この差し止め申請が認められたことにより、争奪戦は一旦白紙に戻ることになります。
経営統合案の決議は、元々が非常に僅差でしたからね。
一人の株主の白票の扱いで、これだけ結果が大きく違ってくるというのは、ルールとは言え、影響の大きさに改めて驚きます。
しかしながら、統合案の賛成が2/3前後あるというのも変わらない事実で、オーケーにとっては厳しい状況が続きますし、H2Oにとっては有利な状況に違いはありません。
ここからどう動くのか、気になりますな。
 
もうひとつ、同時期のTOBの案件にも動きがありました。
銀行業界初の敵対的買収となった、SBIが新生銀行に対して行ったTOBに対し、対抗としてポイズンピル発動を匂わせていた新生銀行ですが、最終的に国の仲裁があったようで、SBIの傘下に入るようです。
SBIを率いる北尾さんと言えば、金融界の風雲児とも言われ、提唱する地銀連合構想などは、かなり面白い試みだと個人的には思っていたんですが、今回の新生銀行の経営を握ろうとする試みも、その構想の延長線上にあるようですね。
これだけ本気で取りに行っているということは、いずれ新生銀行がその連合構想の中核銀行になる可能性がありますな。
個人として地元地銀とは付き合いがあり、ネットバンキングなんかはちょっとサイトの作りが古いんちゃうの?と思うこともよくありますが、新しくするのもお金が掛かるから経営体力的に厳しいんやろな~という感じなので、存在意義が薄れている地銀も、連合構想で化けてくれると面白いし助かるななんて思いますね。
 

2021年11月21日日曜日

ガソリン高

ガソリンの価格が、直近ではやや下がりましたが、ここ最近はずっと上がり続けていましたね。
ガソリン税に関するトリガー条項に引っかかる水準になっていますが、凍結されているトリガー条項は解除せず、ガソリンの元売り会社のほうに資金を入れ、価格引き下げを図るようです。
ちょっと解り難い対応ですが、1度も発動されたことのないトリガー条項に対応するために、システム改修が必要なガソリンスタンドも多そうなので、その辺りがネックなのかな、と思ったりしますな。
経営の苦しいガソリンスタンドも多く、燃費の向上とガソリンタンク改修の件も相まって、ガソリンスタンドの数はずっと減り続けていますしね。
それから、コロナ対策の給付金などで傷んだ財政の問題も強いんでしょう。
無秩序に財政ファイナンスができるわけではない以上、配ったお金はどこかから税金として徴収しないといけません。
国はともかく、地方の財政のほうが厳しいので、地方の取り分があるガソリン税は下げられない、というのが理由としては強そうです。
その結果、直接減税ではなく、元売りに資金を入れるという、まどろっこしいやり方になったと考えられますな。
 
日本のガソリン高もそうですが、世界に目を向けてみると、資源高が直撃している国が多いですね。
イギリスは10月の消費者物価指数が4.2%高で、過去10年で最大。
同じくアメリカは6.2%で、6%台は31年ぶりとのこと。
ユーロ圏も4.1%高です。
特にヨーロッパやイギリスは、原油よりも天然ガスの価格高騰の影響が強そうですね。
他の大国はというと、インドや中国の消費者物価指数はそこまで大きな影響は出ていないようですが、卸売物価指数や企業物価指数、生産者物価指数などの上流の物価は大幅に上がっており、資源高の影響が見て取れます。
ただ、夏から秋まで強気一辺倒だった鉄鉱石や石炭などの先物価格が、中国当局の介入によって需要が旺盛なはずの中国国内で下がっており、原油もアメリカが戦略備蓄の放出を呼びかけたことで少し下落し、資源高の過熱感はやや和らいだように思いますな。
とは言え、先高感は変わらないまま。
また、SDGs投資などで脱炭素の動きが強まり、原油採掘設備に資金が回りにくくなっているようです。
この辺り、脱炭素の理念と現実の動きの乖離が大きくなり、バランスが非常に悪い状態に見えて仕方ありません。
特にヨーロッパ。
理念先行で、議論にバランスを欠いているように思います。
経済的に安定してこその環境問題ですからね。
余裕が無くなれば、環境問題への意識も低くなります。
EVの電池や送電線、供給電力の問題もそうですが、移行はするにしても、もう少し現実的な議論が欲しい。
この資源高を受けて、議論に現実の要素がもっと入り込んでくれるのか、落とし込めるのか、気になります。
 

2021年11月15日月曜日

バッテリーががが

最近、期間を少し空けた後にバイクを動かそうとすると、セルが回らないということが何度かありました。
ネットでV-stromのオーナーの記事や口コミなんかを見てると、自分が持っている2型と呼ばれる2012-2016型で、たまにセルが回らなくなったというのがチラホラ・・・
これは持病なのか。
対処法としては、スイッチボックスの清掃やスターターリレーの交換という処置の模様。
ついに自分のバイクにもこの持病が発症したかと、昨日、バイク屋さんに持ち込みました。
バイク屋さんに症状を見てもらうと、バッテリーが怪しいとのこと。
自分も最初、バッテリーが怪しいとは思ったんですが、セルモーターが回る時と回らない時のon/offがはっきりし過ぎてて、バッテリーっぽくないなと思ったんですよね。
今までのバイク人生で、バッテリーが切れかけだと、セルモーターが始動できるほど元気に動かないけど微妙に回るという経験が何度かあったので、今回は違うな、と。
また、何度もセルスイッチを押している間に動くというのも、バッテリー切れにしては妙な感じでした。
今までは、セルモーターを微妙に回している内にどんどん電気を使ってドツボにハマるというのが、バッテリー切れの際の定番でしたから。
そして、自宅の前の坂道で1回限りの押し掛けに挑戦 → 失敗 → 泣きながら家まで押して帰る・・・までがコンボなんですな(泣)
最近の、というかイグニッションのバイクは、セルを回せるかどうか、センサーで監視してるんですかね。
ま、それはいいとして、バイク屋さんがテスターで電圧を測ると、9.8Vでした。
完全にローボルテージですな。
実際、予備バッテリーから始動すると、簡単に掛かりました。
何度かやっている内、1回だけセルモーターが怪しい動きをしたらしいのですが、再現性が低いので様子見ということに。
なんとか、バッテリー交換だけで、入院せずに済みました。
あと、備忘録的には、セルモーターが回らない時は1速に入れて何度がバックするとモーターの位相が動いて掛かりやすい、という教えてもらった裏技も記しておかないといけませんな。
ただ、今後も使う機会自体が無いことを祈ります(^^;)
 

2021年11月8日月曜日

電車の出入口にて

先日、何とは無しにいつも通り電車に乗っていたんですが、ふと見上げると、見覚えのあるこんな表示が。
 
 
落ちて起動失敗しとるやないかい!
扉近くに移動する時に、視界の端に妙に黒いのが入って来るな~と思ったんですよね。
さて、この画面。
PCのお世話をよくする人には常識ですが、表示されているAmericanMegatrendsというのは、コンピューターが一番最初に読み込むBIOSやUEFIと呼ばれるソフトを作っている会社の名前です。
色んなメーカーにファームウェアを提供していまして、PCのお世話係にとっては割によく見る画面なんですが、何もしていないのにこれが表示し続けられたりすると、ヒジョーーーに嫌な予感がする画面でもあるんですね。
ここで止まっているということは・・・OSの起動に失敗したというわけです。
駅や地下街の案内板もたまに落ちてたりしますが、電車では初めて見ました。
珍しいなぁと思いながら振り返って見ると、なんと後ろの扉の画面は正常表示。
なぬ!?
では隣の扉は?と、移動してみると、こちらも正常表示でした。
勝手な思い込みで、元の表示画面を運転席かどこかのPCで制御し、各車両のディスプレイは単なる映像信号を受けてそれを表示しているだけかと思っていましたが、どうやらそれぞれ独立で動いているコンピューターの模様。
どういう仕組みなんでしょうね。
映像データを貰って表示しているのか、指示とデータだけを貰って自分で表示処理しているのか。
あと、起動画面を見ると、いつもの表示画面は上下反対で実装されているんですよ。
どういう理由なんでしょうね。
これは本当に想像がつかないんですが、ややこしい実装をするほどの理由があるはず。
理由が気になりますね。
何気なく利用してても、色々と想像と違ってたり、分からないことがあったりするもんですな。
 

2021年11月4日木曜日

2021年衆議院議員選挙のあれこれ

衆議院議員選挙が終わりました。
結果は各報道に詳しいですが、やはり、立憲民主党の共産党との共闘作戦は支持されませんでしたね。
単純に、共産党の組織票-(連合の組織票+アルファ)の差し引きがマイナスになったというだけの話ではあるんですが、比例票の減少を見ると、+アルファの部分が予想以上に大きかったようですな。
支持母体である連合が強烈な反対姿勢を示していましたが、2つの組織票の差し引きでプラスになると考えたんでしょう。
しかし、それ以外の層の影響を考えなかった。
共産党を嫌う人は、結構多いですからね。
比例でバランスを取る人も多いですから、そういう層は比例で別の党に入れることになった、と。
完全に判断ミスと言えますね。
マクロ的な戦略で見ても、野党第1党であるなら最も層の厚い中道を取りに行くべきなんですが、目先の共産党組織票に目を奪われて、なぜか一番左の党と組んでしまった。
まだ、連合を切って中道の層の厚い所を狙いに行く、というなら解るんですが。
他の党を見ると、維新の会は大阪の小選挙区で自民相手に全勝と、想像以上に勢いがありました。
維新の吉村知事は、コロナ禍でもずっと発信を続けてましたから、対応自体は100点満点ではもちろんないんですが、こういう時にはメッセージを発信し続けるということが大事なんでしょうね。
携帯電話料金や、ワクチン接種スピードを推し進め、多少なりとも実績があったと考えられる菅前首相の発信力の無さと合わせて考えると、政治に求められるのは、結局はそういう解り易さなのかもしれません。
ただ、維新も関東では厳しい戦いでしたから、今後も課題は残っていますが。
個人的には、しっかり政策を訴えていた国民民主党が微増であったのは、良かったなと思います。
国民民主党の政策は、現実的で問題へのアプローチも考えているように見えますからね。
財源的に実現性が低いような、国民にとって甘い政策を撒き餌のように言うのではなく、小さくてもしっかり政策を練った政党が評価される選挙になって行って欲しいですし。
そうでないと、働く現役層にとって選択肢が無さ過ぎるので。
 
ちょっと感想が長くなりましたが、今回の選挙で個人的に注目したかったのは、テレビや新聞の議席数の予測です。
新聞は前日までの調査結果で記事に、テレビは当日の出口調査で選挙特番の最初の数分だけ(書き残すのが大変やねん・・・泣)、予想議席数が表示されていましたが、多くは自民党が230台、立憲民主党が110台前半の議席数でしたね。
特にフジテレビは、自民党230議席、立憲民主党130議席に加え、国民民主党も7議席という予想で、結果から言うと大外れでした。
一番近かったのが朝日新聞で、自民党の単独過半数確保を予想しており、なかなかの精度と言えそうです。
しかし、立憲民主党の予測はほぼ横ばいということでしたので、こちらは他社と変わらず。
ただ、立憲民主党に関しては、全社を見回しても横ばいが最も少ない予測で、全社が外したと言えることから、結果がかなり想定外だったと言えますね。
維新の大きな伸長もまたしかり。
マスコミ不信が広がる中、出口調査でも、アメリカ大統領選挙と同様に回答サンプル自体が正確じゃないという率が上がっているようですので、これも一因と思われます。
回答が正確じゃないとすれば、これからも予想は難しくなるでしょうね。
それも、自業自得の面がありそうですが。