2020年11月2日月曜日

大阪都構想住民選挙

維新の会が進めていた大阪都構想の住民投票が、僅差で否決されましたね。

各報道でメリットデメリットが挙げられていましたが、実際の所、やってみないと分からないというのが、どちらの陣営にとっても本音でしょうな。

ただ、個人的に思うのは、あまり行政組織の規模が大きくない方が、住民サービスは特色のあるものが実施できるような気がします。

神戸の近隣の明石市や西宮市なんかがそうですが、神戸市より住民サービス、特に子育て世代に対する政策へ大胆に舵を切っていて、神戸市から住民を吸っている状態ですからね。

成功例のひとつでしょう。

規模が大きいと、住民も色んな層がいて、過去から続く利害関係や既得権が複雑になりますし、そういう意味で、大阪市を四分割した方が政策的な小回りが利くというのはあると思います。

ただ、大阪市民が選んだのは、従来の政令市の枠組み。

変化をしない、という選択でしたね。

 

住民サービスという面以外で見ると、大阪は豊臣政権以来の商業都市ですが、昭和末期から平成にかけてどんどん企業が流出して行ってます。

このまま現状維持の体制で、この状況に対して何らかの対策が出せるのか、というのを考えると、ここらで思い切った変化をしても良かったような気もしますね。

その変化の先は、決してバラ色ではなく、恐らく様々な苦労があるいばらの道ですが、苦労を打開しようという力は、色々な所で活力を生むことになるはず。

様々な失敗の中で、成功するものがいくつかあれば、それが次代の礎となるんではないでしょうか。

しかし、都構想でこういう部分はあまり議論されませんでした。

身近な問題がフォーカスされ、問題点が矮小化された印象もありますね。

もう少し、マクロ的な部分を語っても良かったんじゃないかと思います。

また、こういう挑戦的な考えは起業的、ギャンブル的で、行政にそんな考えは要らない、というのもこれまたひとつの正論。

難しい所ですな。

それに加え、大阪市の規模を考えると、変化を志すには大き過ぎるんでしょうね。

 

さて、維新の会が種を蒔いた都構想。

政策としては、地方自治のひとつの側面でもありました。

今後は、政令市などは特別自治市制度などに議論が移って行くんでしょうか。

地方自治の機運はやや後退感がありますが、どうなりますやら。

 


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