16日の臨時国会で、第99代となる菅首相が選出され、菅内閣が発足しました。
陣容は色々と報道されていますが、個人的に気になった点をいくつか。
まずは、河野行革担当相。
最初は総務相という噂が流れていて、総裁選でも菅さんから言及があった電波行政を集中的にやってもらう人事かなと思っていたんてすが、行革担当になったという事で、縦割行政解消にかなりの力を入れるようですね。
河野さんは、これまでの執務状況を見ていると、かなり合理的な思考の持ち主のようです。
また、情報発信力も持っており、国民に直接説明できる分かりやすさがある為、改革に抵抗する官僚は国民に敵として認識される可能性が高いですね。
そういう突破力を期待しての起用でしょう。
菅政権発足前から、朝日新聞が、菅総務相に意見して左遷された元総務官僚が実名告発というような記事を出していましたが、これは、菅さん自身も政治家と官僚の違いを明確に意識して政策を進めていた証左でもありますので、ヒビっている官僚は多いのではないでしょうか。
次に安倍前首相の実弟である岸信夫防衛相。
元々外務や防衛の役職を務めてきた人ですので、外相としては妥当な人事ですが、岸さんは兄の安倍首相と同じく台湾との強いパイプを持っています。
アメリカが対中国包囲網を進める中、台湾との交渉を密にしていますが、岸さんの個人的なコネクションも絡め、日本も親米、親台路線で行くぞ、というような方針が見える人事とも言えるでしょう。
引いては、米日豪印のクワッドと呼ばれる安保体制が透けて見えますね。
上の2閣僚が色としては目立つんですが、後は、コロナ対策でやや評判を落とした加藤さんを官房長官に、石破派の田村さんを厚労相に起用した所が、実務重視の布陣に感じられるでしょうか。
加藤さんは失点回復の意図があるのかも知れません。
官僚上がりで実務能力はありますからね。
あのまま埋没してしまうのは勿体ないところ。
それ以外は、安倍内閣からの留任も多く、特に重要ポストである財務相兼副首相と外相がそのままということで、安倍政権の方針を継承という表明にもなっています。
さて、コロナがやや落ち着いて来たとは言え、経済はガタガタの状況。
どのような手腕を菅さんが発揮してくれるのか、楽しみです。
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