2017年10月4日水曜日

野党分裂

衆議院が解散されてから、僅か1週間ですが、野党の動きがえらいことになってますな。
民進党と希望の党の合流観測から、民進党の分裂、新党の旗揚げ。
民進党の篠原さんが、前原さんを評して、口だけ番長からやり過ぎ番長になった、とか、これまたぶっちゃけた事をおっしゃってましたが、こんなに短期間でダイナミックな動きはそう無いでしょうね。
口だけ番長の評のように、前原さんは今までやや空回りの気配のする人でしたが、ここまで政局を動かすとはちょっと意外でした。
ただ、よくよく情報を集めてみると、どうやら小沢さんが噛んでるようですね。
それでなんとなく納得しました。
前原さんは、定期的に小沢さんから助言を受けていたとのこと。
そして、小池さんは日本新党の後、新進党、そしてその後の自由党に属していますから、小沢さんは師匠筋にあたります。
小沢さんが仲介しつつ絵を描いた、というのが当たらずとも遠からず、というところでしょうね。
選挙後に小沢さんが合流するという報道もありましたし。
しかし、民進党が分裂状態になってしまうところまでは予測できていたのでしょうか。
小池さんは、割と保守色の強い人で、希望の党も同様の色です。
前原さんも、民進党内部では保守系で、この党首間の関係は比較的スムーズなのは容易に想像できますが、民進党にはかなり左の人もいるわけで、その人たちは党の綱領に納得しないでしょう。
納得しない人がバタバタ動きを見せれば、希望の党に対する風もそれに巻き込まれて止んでしまいかねず、実際、希望の党から弾かれた人で、選挙に強い人は無所属、左の人は枝野さんが立ち上げた立憲民主党に行き、やはりドタバタ劇の様相を呈しています。
これは、希望の党や旧民進党の議員にとっては、印象として非常に良くないと思うんですがね。
連合も党として支持するのを断念しましたし、共産党、社民党を巻き込んで、公示まで予断を許さない状態が続きそうです。
余談ですが、枝野さんが設立した立憲民主党なんですが、個人的には、またえらい古いモンを持って来たなぁという印象ですね。
確か、立憲という言葉は戦後の政党には使われていないはず。
憲法9条を守る意味があるのかも知れませんが、立憲主義だと、憲法に則って、という意味なんで、憲法96条の改憲も含まれるんやけど、どうなんですかね?
なんかイデオロギー的な古臭さを感じます。
 
この野党再編でもうひとつ気になる点がありますね。
民進党の約150億円ともいわれる資金は、どこに行くのでしょうか。
小沢さんは、悪い意味でお金にきっちりしてますから、当然、その資金の行方は視界に入っていたはず。
ただ、民進党からお金も議員も引き継いでしまうと党の新しさの印象が薄れてしまう為、希望の党は民進党からの寄付を受けることはないと断言しています。
その為、希望の党は公認する人に対し、供託金の準備と党への寄付を求めていますね。
普通は、公認した人に対し、政党は公認料として供託金や選挙資金を出してあげるものなんですが、なかなか斬新です。
どうしても選挙に出たい人と、風を持っている政党。
力関係がダイレクトに出てますね。
選挙に強く、自力で勝負できる人は無所属で出馬しますし、希望の党に参加する人の立ち位置がよく判ります。
まぁ台所事情を考えればやむを得ないことではあるんですが。
ただ、問題は、北村弁護士も指摘していましたが、いずれ離党すると予想される議員に民進党の資金を提供するのは背任にあたる可能性があるとのこと。
確かにそうですよね。
もちろん個人からの寄付もありますが、国からの税金も政治資金として入ってるわけです。
そのお金は当然民進党の為に使われるべきで、今現在は民進党の党籍があっても、選挙後に離党するであろう議員に配るのは、使途が違うと言われても反論できません。
となると、当面は民進党に残るであろう参議院議員がその行方を握ることになります。
参議院には、希望の党に入る者、立憲民主党に入る者、はたまた自民党に流れる人もいるかもしれません。
両議院総会で決定することになると思いますが、解党になるのか、分党を経て他と合流することになるのか、こちらも目が離せないですな。
個人的には、解散の大義云々というのがアホらしくなるほどのレベルで政局を見せられると、もう解党して国庫に返上したら?とは思いますがね。
しかし、よく考えると、右も左も混在してて信条も無くただ反自民をしていた民進党から見れば、右と中道と左が別れたことで、争点とか主張とかが解り易くなったのは、唯一良かった点かなぁ


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