2024年9月29日日曜日

2024年自民党総裁選挙

自民党の総裁選挙が終わり、5度目の挑戦にして石破さんが総裁の座に着きました。
これは市場の予測とはかなり違っていたようで、第1回目の投票で高市さん優位を受けた株価の上昇と円安傾向から一転し、東証先物は2000円以上下げてサーキットブレーカーが発動し、為替も円高に振れましたね。
与党である自民党の総裁選は、今後の日本の行方を左右するものですが、それでも上下で3円動くとは、恐ろしい。
それはともかくとして、第1回目の投票での高市さん有利から、一転して決選投票で石破さんが勝利したのは、岸田さんが石破さんに乗ったためという話が出ています。
大した根回しもなく、派閥解消を宣言した岸田さんですが、総裁選では、旧岸田派で派内No.2の林さんの出馬を支援し、決選投票では、岸田政権の施策を引き継ぐという条件で派閥丸ごと石破さんに乗りました。
これは派閥政治の動きそのまんまなわけなんですが、派閥解消を唱えた本人がやるとなると、ちょっと。
小手先の派閥解消宣言だったんでしょうね。
個人的には、民主主義は多数派工作で成立しますし、考えの近しい集団というのは、ある程度の人数になれば発生しますから、派閥やグループは当たり前のこととは思っています。
高校のクラスで仲の良いグループに分かれるのと同じで、社会生活では必然の事でしょう。
でも、今回ぐらいは、宣言した本人の派閥ぐらいはフリーで良かったんじゃないのか、と思いますね。
自分の決めた政策についての整合性ぐらいは、保っておいて欲しかったな、と。
今回は、派閥として存続する麻生派でも目立った派閥選挙はしませんでしたから、尚更の事。
ただ、これによって、岸田さんがキングメーカーとしての立場を上げたことは確実です。
副総裁には、菅元首相が就くようですから、麻生さんvs菅さんのキングメーカー対決は、菅さんが勝ったように見えますが、菅さんはそもそも小泉さん支持でしたからね。
副総裁は、ほぼ名誉職ですから、岸田さんが一番おいしい部分を得たのではないでしょうか。
 
石破さんが総裁になったことにより、これまでの言動から、政策はやや左派に寄るものと思われます。
対して、やや右寄りになった立憲民主党。
両党共に内情は色々あるでしょうが、表面上の政策に差があまり無くなることから、この与野党の選挙での対決は、面白くなるかもしれません。
そして、自民党支持の保守層の受け皿として、国民民主党が伸長するかも知れませんね。
反対に立憲民主党の左派の受け皿として、共産党が伸びるかも。
ま、こちらは選挙で協力してたこともありますから、影響は少なそうですが。
早々に行われるはずの衆議院の解散と議員選挙が、ちょっと荒れるかもしれませんね。
 

2024年9月25日水曜日

2024年立憲民主党代表選挙

自民党の総裁選に隠れたようになっていますが、野党第1党の立憲民主党の代表選挙が終わり、決選投票の末に野田元首相が代表となりました。
色的には、左派的な色彩が強かった今までの代表よりも、かなり中道に寄ったイメージですね。
本気で政権を取りに行く!という言葉が出ているように、政権奪回を目指すなら、野田さんしかないでしょう。
なぜなら、国民は左派政権を望んでいないから。
他の人たちだと、色が付き過ぎているんですよね。
自民党は、国内では保守とは言われますが、世界的に見れば穏健左派で、イデオロギー色の少ない党です。
安倍元首相も、就任当初は右派としてオバマ元大統領に警戒されたりもしましたが、精々中道右派程度の立ち位置でしょう。
自民党内では、右から左までいますが、与党として出てくる政策は、比較的中和されるんですよね。
個人的には、自民党が与党である期間が長い理由としては、中道中庸を是とする国民性があるからではないかと思っています。
要は、ドイツのような極端な性向を持った党が与党にはなれない。
そういう意味で、政権奪回を目指すなら、野田さんしか考えられないんですよね。
ただ、野田さんの考えに対して、党内が付いて行けるかは別問題。
早速、党内や支持者から不満が出ている模様です。
他の候補者を要職に起用していないとか、幹事長に就任した小川氏が、代表選直前で左派グループを脱退して野田氏支持に回った経緯などが、不満の要因となっているとか。
ただ、出てくる話を聞くと、ほぼ派閥やん!と思ってしまうんですがね。
自民党の派閥を批判していたのは、何だったのかと。
個人的には、派閥というか、考えの近しい集団に分かれるというのは、無くならないのが当たり前だと思っています。
自民党も、派閥はほぼ無くなりましたが、今の総裁選の支持集団をベースに、あらたなグループができるんでしょう。
そういう集団を前提に、民主主義の根幹である多数派の意見として統一できるかというのが、政治家の腕の見せ所だと思っています。
野田さんにその手腕があるのかどうか、今後は実力が試されますね。
 

2024年9月21日土曜日

迷路遊びからお城イラストへ-香川元太郎の作品世界-

明石市立文化博物館で、夏季の特別展として、香川元太郎さんの作品が展示されていました。
香川元太郎さんと言えば、お城の絵で有名ですね。
各地の博物館や案内板、パンフレットでもしばしば見る、お城の鳥観図を描くイラストレーターです。
どんな絵か分からない方は、
 
 
で公開されていますので、ご覧ください。
いくつかのお城を巡ったりしてる人は、知らず知らずの内に見ているんじゃないでしょうか。
自分の中では、ネット上でたくさんのお城の縄張図を公開している余湖さんと並んで、城郭2大画伯と言える存在。
特徴的なのは、天守閣の分解図なども書いていることで、お城や城郭建築の構造を理解していないと、描けない絵です。
・・・つい買っちまいました。
 
 
久々の衝動買い。
展示の方でもかなりの数の作品を見たんですが、見返したくて、つい買ってしまいました。
見開きになっているので、ページが折れないよう慎重に見て行くと・・・やっぱりいいですね!
攻城戦の様子が描かれたお城なんかもあって、縄張図+アルファの構図がいい感じ。
今年いっぱいはこれでご飯がおかわりできるわ笑
 

2024年9月15日日曜日

党首選挙2024

自民党総裁選と立憲民主党代表選という、党首を決める選挙が始まりました。
自民党は、派閥の解体というのもあって、9人という大量立候補となりましたね。
一方で、推薦人を集められず、野田さん、青山さん、斎藤さんは出馬断念となりました。
それぞれの候補者の支持者をまとめると、下のような感じでしょうか。
 
石破茂・・・・旧石破派一部議員+茂木派青木系議員中心
加藤勝信・・・旧茂木派小渕系議員中心
上川陽子・・・ベテラン女性議員中心
河野太郎・・・麻生派一部議員
小泉進次郎・・菅グループ中心
小林鷹之・・・横断的若手議員+重鎮2世議員
高市早苗・・・保守系議員
林芳正・・・・旧岸田派中心
茂木敏充・・・茂木派中心
 
こうして見ると、前回の小石河連合は完全に瓦解し、茂木派も3分裂、麻生派は自主投票に近い形という感じでしょうか。
派閥選挙らしいまとまった動きをしているのは、皮肉にも、派閥解体を断行した岸田首相の岸田派のみという状況です。
世論調査では、石破さん、高市さん、小泉さんの順となっていますが、これだけ乱立すると、党員票を含めた第1回選挙で過半数を獲得するのは難しく、決選投票になるでしょう。
そうなると、議員の票の取り合いになるわけですが、選挙後の体制や大臣の椅子を含めた話にもなってきますので、まだまだ分からないですね。
ただ、後ろから撃つという話が行き渡っている石破さんは、議員に人気が無いので、第2回の投票は厳しいでしょうか。
なんだかんだ内閣はチームですから、支えて行こうという感覚が持ちにくい首相候補が厳しいというのは、肌感覚としてよく解ります。
それから、神輿の軽さで議員の支持が厚そうな小泉さんですが、小泉構文がネットでは有名で、そういうネタにされている人が首相になるというのも、個人的にはどうかと思いますね。
環境相時代から、経験を上積みできたようにも思えないですし、首相になってもすぐに行き詰りそうな雰囲気を感じます。
あと、選挙のシステムについて、党員票をもっと反映すべきという声もありますが、党員以外からの票も集めて勝ち残ってきた議員の票は、重くてもいいんじゃないでしょうかね。
 
さて、立憲民主党の候補についてですが、こちらはいつも通りという感じでしょうか。
候補者は、いつも見る顔ぶれで、話題としては、前回の代表選出後に小沢さんとの約束を反故にした影響もあり、泉代表が小沢さんの支持を得られずに推薦人集めに苦労したのと、江田さんと吉田さんの土壇場の協力体制ができたことぐらいですね。
ただ、吉田さんの協力体制というのは、なんというか、派閥による候補者の擁立とどう違うんでしょうか。
個人的には、学校のクラスで仲の良いグループができあがるように、派閥ができるのも当たり前と思っていますが、それを批判していた立憲民主党の代表選では、控えるべきだったのでは?、と思います。
 
ちょっと長くなりましたが、来週中には両党とも新しい体制が確定しますので、色々と見て行きたいですね。
 

2024年9月7日土曜日

サイトのリニューアル 鳥取のお城終了

サイトのリニューアルですが、鳥取県で訪れたことあるお城の作成を終えました。
鳥取県で訪れたお城は17城。
さすがに隣県だけあって、そこそこの数になっていますね。
鳥取道や米子道でシュっと行けるだけに、ぶらっと気が向いて行く時のために、行くのをちょっとセーブしている面はあるんですが、それでも積み重なって結構なお城の数になっています。
地域も割と偏り無く。
強いて言えば、東伯耆や東因幡が手薄ですが、今後の楽しみにしておきましょう。
さて、お城が一段落しましたので、続いては鳥取県のそのほかのスポットを進めて行きますか。
そのほかのスポットも、なかなか多いですしね。
 

2024年9月1日日曜日

東信群馬埼玉ツーリング その4

前回までのあらすじ
 
山城にスマホ持ってくの忘れるとか痛恨すぎる!
 
ツーリング初日の宿所は、佐久ホテルという、かなり歴史を持った温泉旅館でした。
ただ、この日は連休明けというのもあって、宿泊客は自分を含めて2組。
チェックインして旭湯温泉を満喫した後、夕食無しのプランだったので、岩村田の商店街をブラブラすると、地元に根差したお店が結構あって、路地も含めて見て回るだけで愉しかったですね。
色々と迷った挙句、三月九日青春食堂という定食屋さんで夕食を頂きました。
ライティングの影響で全体的に赤い画像になっていますが、ご飯はこんな感じ。
 
 
ボリュームもあっておいしかったですね。
ホテルも含めて、のんびりと過ごさせてもらいました。
 
翌日。
朝食の時間までにぶらりと散歩へ。
ホテルの近くに大井城というお城があります。
ここ岩村田周辺を領した大井氏の居城ですね。
王城公園になっている部分が主郭で、その北に石並城という郭、南の県道の向かいの台地も黒岩城と呼ばれた郭跡です。
王城公園の内部に入ってみると、かなり大きな削平地でした。
王城公園の南東側はこんな感じで、普通の公園という感じになっています。
 
 
公園の西側に目を向けると、土塁の痕跡と思われる僅かな隆起が。
 
 
大井城の解説板もあります。
 
 
公園内には、王城のケヤキという大木がありました。
朝焼けに映えますね。
 
 
公園裏手の湯川の川沿いに行ってみると、大井城の防御力の源泉が見えます。
立派な河岸段丘の崖ですね。
ほぼ垂直で、こちら側から登るのは不可能でしょう。
 
 
公園北側に回ってみると、主郭の崖がよく見えます。
右手は石並城の崖。
 
 
王城公園から石並城の台地。
宅地化されていますね。
 
 
県道を渡って黒岩城を下から。
内部にも入ってみましたが、畑地と藪で遺構は判りませんでしたね。
 
 
帰りに、すぐ近くの岩村田陣屋にも寄ってみました。
 
 
藩主は城主郭の内藤氏で、1万5千石の石高でしたが、維新後は早々に開墾されたりしたようです。
江戸時代に造られた陣屋は、お城ほど改変されていないので、早々に再利用されることが多いですね。
そういうのもあって、遺構もありませんでした。
 
つづく
 
参考: