藤原定家と言えば、小倉百人一首の撰者として有名ですが、そのほかにも「新古今和歌集」や「新勅撰和歌集」の撰者でもあり、日記の「明月記」も有名ですね。
また、歌道の大家であることから歌に関する書も多く、変わったところでは、定家仮名遣というルールも定めました。
そんな和歌の歴史の中でも伝説級の人物ですが、その定家が顕注の注釈書に解釈を付け加えて記したのが、「顕注密勘」という注釈書です。
この写本が重要文化財に指定されているそうですから、相当貴重な書物なんですが、この直筆本が発見されたということで、かなりびっくりしました。
コピーですら重文やのに、直筆本なんて国宝クラスで収まるんか?と。
何より驚いたのが、定家の三男為家の系統である冷泉家に伝えられた、古今伝授箱という箱の中から発見されたことでしょうか。
この箱自体、秘伝として130年間も開けられなかったとか。
なんでも、代々の当主が一生に1度だけ開け、中の書物を書き写し、精進に生かしたという代物で、自分達庶民には、ちょっと想像できないか世界ですね。
古い家には、そういうしきたりがまだまだ残っているのかもしれません。
たまに、古民家からこんな物が発見、なんてニュースがしばしば出てきますが、今回のはよくある話ではまとめられないほどのものですね。
歴史上の出来事には、まだまだ推測の部分が多いですから、こういう新たな発見によって色々な事が解明される可能性がまだまだあると思うと、歴史好きとしては、何だかワクワクします。
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