「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」
何を思ってこの細川ガラシャの辞世の句を使ったのか、理解に苦しみます。
散る時を知ってるからこそ、人も花も美しいというような意味ですが、川勝知事の失言による辞職の何が美しかったのか。
ガラシャは、関ヶ原の合戦前夜に西軍方に人質に取られそうになった時に、屋敷に火を放って家臣に討たせた人です。
夫の細川忠興が、病的な嫉妬心を持った人で、人質に取られるなら自刃しろと命じたわけですが、ガラシャはキリスト教徒であったため、自刃は教義に反すると家臣に討たせました。
そういう死に様と今回の辞任では、まったく覚悟が違います。
リニアを止めたのが、美しいとの自画自賛だったのでしょうか。
個人的には、織田信孝の
「昔より 主を内海の 野間なれば 報いを待てや 羽柴筑前」
という恨みがましさの方が似合ってるようにも思います。
まぁこれも創作の匂いが強い句ですが。
しかし、どこまで行っても独善的な人なんでしょうね。
勉強ができても、バランスを欠いた言動では、政治家としてはとても及第点に達しているとは思えません。
政治家には理念が必要ですが、実際に進める仕事は、極めて現実的ですからね。
対立する主張や権益の調整が、絶対に必要になってくる職業です。
根拠もよく分からない論を振り回して理念を表現するのは、ただの横暴ですな。
最後まで、残念な人でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿