そして、翌日未明には兵を収めたという劇的な展開。
事態の進行が早すぎますな。
最初に主要な軍事施設を掌握したと発表されたのはロストフ州。
この州はモスクワから1000km以上離れていますが、次にモスクワまで500kmのボロネジ州をの施設を掌握し、そして、モスクワまで200kmのリペツク州に入り、そこで行軍を停止して引き返しました。
ここまで約12時間。
展開が早過ぎませんか?
同時進行の作戦だったのか。
状況がよく飲み込めませんね。
ワグネルの創設者ブリゴジン氏と言えば、SNSを通じてロシア軍への批判を度々行っていたんですが、あくまでそれはポーズ的なものかと思っていました。
プロレス的なやつで。
しかし、今回の叛乱でプロレスではないことがはっきりしました。
また、プーチン大統領が乗っている政府専用機がサンクトペテルブルグに飛んだとか、副首相がトルコに亡命したとか、オリガルヒのプライベートジェットが一斉にモスクワから飛び立っているとか、様々な噂が飛び交って、どれが真実なのか、なかなか掴めませんでしたね。
久々に情報収集で色んなSNSやサイトを巡りました。
報道がたくさん出ているので、細かい説明は横に置くとして、最終的にはベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介してブリゴジン氏をベラルーシに出国させ、罪は問わないということで決着したわけですが、色々とロシアの実態も浮かび上がってきています。
まずは、国内の問題を国内で解決できなかった事。
ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介があったわけで、プーチン大統領のトップダウンが行き過ぎ、国内にはそれ以外の交渉ルートが無いように見えます。
散々報道されていますが、組織としての解決能力が低くなっている証かもしれませんね。
次に、兵力がウクライナに振り分けられているロシア国内と言えども、叛乱軍が素早くワシントンに向かって行軍できてしまうこと。
これは、かなり驚きです。
そんなに簡単に行けてしまうのかと。
正規軍の士気が低いのか、命令系統の硬直性で対応できなかったのか、遮る動きも無かったようです。
また、国民のワグネルに対する支持も高いようですね。
反ロシア陣営の諜報工作機関が舌なめずりしそうな状況です。
最後は、ブリゴジン氏の厳罰を表明した後、結局は処罰しないということになったこと。
政治的判断とは言えますが、厳しい統制を掛けられている国民からすれば、軍事力という背景があるにしろ、納得いかないでしょうね。
今後、冷ややかにプーチン大統領を見る国民が増えそうです。
ウクライナの反攻が指摘される中、軍事についても内政についても、今後どのような影響が出るのか気になりますな。
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