阿武町で起こった4630万円の誤送金問題。
面白い展開になっていますね。
誤送金された田口容疑者は、オンラインカジノの決済代行業者へ送金し、使ったので返金できないという話をしていましたが、ほぼ全額が返金されました。
まず、賭博罪のある日本では田口容疑者とカジノ決済代行業者の契約は公序良俗に反する契約で無効という主張を行い、決済代行業者に田口容疑者の債権、つまり送金したけど契約が無効となった為に田口容疑者のお金が存在するとした上で、田口容疑者に税金の滞納があったことを理由として町が送金先の決済業者の口座の差し押さえを図り、その結果、決済業者から全額返金されたようです。
行政のみが使える奇策ですな。
実際に、口座に残っていた田口容疑者の分は600万円ほど。
残りは、決済代行業者が自腹で補填したわけですね。
ま、オンラインとは言え、決済する先はカジノですから、日本ではカジノの決済代行業者自体がグレーなわけです。
そりゃ、脛に傷持つ身としては、補填してでも手打ちにしてしまいたいですよね。
カジノは、マネーロンダリングのスキームとしてもよく使われますから、ゴタゴタしてると、警察どころか金融庁が手を伸ばしてくるかもしれませんし。
ただ、現実的ではないとは言え、決済代行業者が田口容疑者に補填した分の損害賠償を請求できるようです。
また、別のカジノ利用者が負けた場合に、公序良俗に反する契約だとして返還を求める可能性も考えられるとか。
ややこしいですね。
また、賭博罪はもちろん、電子計算機使用詐欺罪、占有離脱物横領罪といった聞きなれない罪名も出てきました。
そして、不当利得返還請求という手続きも。
結構長い期間、生きてきましたけど、まだまだ知らないことが多いもんですな。
勉強になりますわ。