2020年10月9日金曜日

フィンセン文書

日本のオールドメディアではあまり大きく報道されませんでしたが、少し前にフィンセン文書というものが公開されました。

ま、ざっと言えば、16ヶ月の分析を経て公開された、マネーロンダリングに関する報告書等を集めた文書です。

ただ、アメリカが、各国のマネーロンダリングを監視する網を厳しくしてきたというここ数年の流れの中での事なので、その漏洩が何故起こったのか、偶然なのか故意なのか、ちょっと興味深いですね。

何らかのメッセージ性があるのかな?なんて思ってしまいます。

それは取りあえず置くとして、その中身ですが、不審な取引が総額にして2兆ドルというから、なかなか凄まじい規模ですな。

とは言っても、毎年の世界のマネーロンダリングの規模が2.4兆ドルなどと言われていますから、フィンセン文書の19年間で2兆ドルというのは、1%程度でしかないわけです。

アングラマネーが金融当局に補足されずどれだけ蠢いているのか、よく解りますね。

さて、不審な取引の栄えある第1位は?

ドイツ銀行

やっぱりお前か。

他の銀行がbillion単位の中、1.3trillionドルですから、他の銀行とは正に桁違い。

近年、マネーロンダリングや中国との関係、巨額のデリバティブなど、話題に事欠かない銀行で、コンプラにゆるゆるのイメージがありましたが、その通りでしたね。

現在は業績も良くなく、リストラの真っ最中なので、先行きも不安ですな。

ドイツ銀行に続くのは、JPモルガンチェース、バンクオブアメリカ、シティバンク、スタンダードチャータードという巨大銀行。

意外だったのは、ダンスケ銀行が入っていなかったことですな。

マネロン御用達みたいなイメージがあったんですが、事実は違うのか、それとも隠匿のノウハウがあるのか、ランキングには入って来ませんでした。

少し気になるのが、日本のゆうちょ銀行。

元々、誰でもどんな団体でも口座を開設できるという緩さは有名でしたが、海外送金も本人確認が甘かったようです。

今は本人確認もだいぶ厳しくなっているみたいですし、法人の海外送金サービスも終了していますから、大々的に悪用されることは減っているんでしょうけど、ベースが巨大なだけにしっかりやって欲しいものですね。

 

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