2015年11月25日水曜日

伊勢湾周遊 その2

前回のあらすじ

中勢最大という安濃城は確かに最大っぽかった!
 
安濃城の次に向かうのは、上野城。
三重は伊勢、伊賀、志摩、紀伊の4ヶ国で成り立っていますが、上野城は伊賀にも伊勢にもある為、伊勢上野城とも呼ばれます。
位置は、安濃城から真東に6kmほど。
ただ、海岸線が北東から南西方向に走っている為、それに並行、もしくは直角に通っている道が多く、真東に進める道はありません。
なので、国道23号線のバイパスで北東方向に進み、国道306号線、更に市道から県民の森へ。
途中、止まって道を確認しつつ、伊勢鉄道をくぐり、本城山青少年公園へ向かいました。
ここが上野城跡です。
公園に入ると、青少年公園でありながら、青年と中年の方々が野球をしていました。
そんな区分はどうでもいいか(笑)
これは、どこかの野球部のOBか何かの集まりかな?
野球をした後にBBQをするようで、その準備も同時進行で進んでいました。
なかなか休日らしい光景なんですが、おかげで駐車場がいっぱい(^^;)
バイクのコンパクトさを利用して、端っこにこそっと止めさせてもらいましたわ。

上野城は、前回出てきた長野氏の城で、信長の弟で長野家に養子に入った織田信包が築かせた城です。
安濃津城が完成するまでの仮の本拠ですね。
信包が安濃津城に移った後は、分部光嘉が城を守っていました。
信包繋がりの話として、この城には浅井三姉妹が一時身を寄せていたという説がありますね。
ただ、他に織田信次が保護していたという説があることや、また、信包が保護していたとしても、この上野城のほか、岐阜や清洲の屋敷という説もあるなど、はっきりしたことはわかってないというのが実情でしょうか。
なぜ信包がお市の方や三姉妹を保護していたかというと、同腹の子、つまり母が同じだったからではないかといわれていますね。
幼少期も大人の女優さんが演じたり、史実がよく分かってないのをいい事に八面六臂の活躍をするというファンタジーが話題だった大河ドラマの「江~姫たちの戦国~」では、確か上野城に引き取られた描写をしてました。
ちなみに、このドラマ主演は上野樹里という女優さんで、城の名と名字が同じ。
そして、地元兵庫は加古川というこれまたよく行く所の出身であり、自分的にはこの城から連想せざるを得ない人ですな。
兵庫の人ですし、個人的には凄く応援しています(^^)
ちょっと話が逸れましたが、最近は大河ドラマを町興しに利用する空気があり、公園にも当然の如くお江に絡めた案内板がいくつかありました。
年月が経ってるので、ちょっとうらぶれた感はありましたが・・・
建てたりするのはいいんやけど、薄汚れたり壊れたりすると、すごく場末感が出るんですよねぇ
その時はいいけど、後々、マイナスなイメージのような気も。
ブームが去ったら放ったらかしではなく、維持しやすいように縮小再整備を行うといった事などは、ブームに乗った町興しの今後の課題でしょうか。

上野城の立地は、伊勢湾岸の城によく見られるような、海の見える台地を利用した城で、縄張も比較的シンプルとなっており、最高部の本丸を幾つかの郭が囲っている形となっています。
海方向に二ノ丸やそれに続く段があり、主に海沿いの監視や街道に向けた城ですね。
本丸には展望台が建っていました。

 
この展望台の2階は資料室になっているんですが、残念ながら訪れた時間は経費削減で開館していませんでした。
確か土日祝の数時間やったかな?
帰ってから調べてみると、9:00~16:00の年中無休とか書いてあった・・・
更新ちゃんとしろー!(笑)
ま、物好きしか寄らないんで、経費を考えると難しいのも理解できますわ・・・
この展望台から本丸と二ノ丸を写すとこんな感じです。

 
この広場の四周に土塁が確認できるので、なかなかよろしい。
広場の向こう側は切岸になっていて、2段の二ノ丸があります。

 
この遊具がある方が本丸側で、左手に見える木が段の区切りですね。
といっても数10cm程度しか差はありませんでしたが。
この二ノ丸から更に海側にもう1段下がって削平地があります。
縄張図では特に名前はありませんでしたが、監視目的なのは間違いないでしょう。
海の眺めが素晴らしい。
これで晴れてたらな~

 
つづく
 
参考:
伊勢上野城
地図付きはこちら
 

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