2023年8月24日木曜日

デフレの足音

中国でデフレの足音が大きくなってきていますね。
8月前半に発表された7月消費者物価指数がマイナスに転じ、生産者物価指数は10ヶ月連続でマイナスという状態です。
細かい分析は、ロイターが一番フラットで解りやすかったですね。
 
 
さらに、ここしばらくは良くないニュースがいくつか出ていました。
列記すると、
 
 
 
 
 
 
こんな感じです。
なんとなく、日本の1998年頃に似てると感じるのは気のせいでしょうか。
どうにかこうにか持ち堪えていた企業も膿が噴出し、多くの企業が倒れた年です。
デベロッパーはすでに半死半生死屍累々でしたが、バブルに踊ってデベロッパーに融資していた金融機関が耐え切れず、破綻した年でもあります。
中国では、金融セクターではまだ大きな破綻は無いようですが、不動産大手の負債規模が小国の国家予算規模に膨らみ、デベロッパーをやって収入を補填していた地方政府も、給与不払いをするほど、どうにもこうにも首が回らない状態。
雇用面を見ると、日本では、構造的な労働世代人口が減少に入った局面でありながら、不景気によって若年者世代の新卒採用が激減し、氷河期世代が誕生した頃ですね。
中国でも、労働世代人口が減少に転じていますし、日本よりも酷い新卒の就職難ですから、同じような購買力の低い世代が出て来そうです。
そして、当時の日本ではあまり関係は無かったんですが、中国ではずっと経済の支えとなっていた、外資の投資も急減しました。
米中の対立もありますが、WTOの自由主義とは反対方向で技術の剽窃さえ心配される始末で、投資環境を自ら悪化させていますね。
日本のバブル崩壊をきっちり研究していたと言われる中国政府ですが、同じ道をなぞってしまうかどうかの瀬戸際のように感じられます。
経済通がいないと言われる習政権ですが、強権が発動できるのは強みとも言えますので、どのような対応をするのか、興味深いですね。
 

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