2017年5月3日水曜日

勝手にSSTR その2

前回のあらすじ
 
長い間行きたかった室山城制覇!
 
国道250号線の七曲りを越えると、相生湾の海岸沿いへと出てきます。
奥深い湾の海際に工場が並んでいる風景は、いかにも天然の良港という感じですな。
この相生に新幹線の駅があるのは、今ではちょっと過大なように感じますが、かつては第一次大戦の際の投機的買い付けで他の商社を圧倒した、あの鈴木商店の直系、播磨造船所の創業の地として繁栄した造船の港でした。
この播磨造船所は、同じく鈴木商店系であった神戸製鋼の一部門という期間を経て、再び独立し、昭和35年に石川島重工業と合併して、石川島播磨重工業株式会社になります。
この名前を初めて聞いた時、
長すぎるやろ・・・
と思ったのですが、今の銀行名なんかを考えると、大して長くも感じなくなりました(^^;)
ともかく、石川島播磨重工業ことIHI誕生から、12年後に山陽新幹線が岡山まで開通し、新幹線の相生駅も開業するわけですが、その頃は仕事で利用する人も多かったんでしょうね。
まぁこの相生駅の開設理由については諸説がありますが、実需も考慮されたのは間違いないと思われます。
ただ、今はそのIHIの相生勤務の従業員もかなり減っているようですがね。
そんな相生を過ぎると、国道250号線は高取峠を越えて真っすぐ赤穂へと向かいますが、そこは海と縁深いSSTR、一番海沿いを走る県道を辿りましょうか。
この道、相生発電所や海際の工場の横を通って行く道なのですが、1.5車線区間も多いながら、なかなか心地よい道です。
知る人ぞ知る道なんでしょうね。
バイクも何台か見掛けました。
こうして赤穂へ抜け、赤穂市街を貫く4車線道路を過ぎ、旧道という感じの国道250号線に戻ってしばらく行くと、岡山ブルーラインの表示が見えてきます。
岡山ブルーラインは、自分が学生の頃は有料道路でしたが、今は無料化され、気軽に通りやすくなりましたね。
基本的には山を縫っていく道ですが、所々で視界が開けて海の景色が見えるという、そのギャップがお気に入りの道です。
途中、黒井山のパーキングで休憩を入れつつ、流れに任せて国道2号線の岡山バイパスへ合流し、バイパスから再び海際を進むべく左折。
旭川に沿って児島大橋を渡ろうかな・・・と思ったんですが、堰上の面白そうな道を見つけたので、そこから児島半島へ渡りました。
地図を見ると、この堰から東が児島湾で、西が児島湖と書かれています。
児島湾干拓の最前線の場所だったんですね。
なんかちょっと感慨深い。
縁もゆかりも無いけども。
ちなみに、児島半島は、干拓が始まる前は児島という島で、そのほか、陸地に内陸部に地名として残る早島、連島、玉島などの島や、浦、崎といった海や海際特有の地名は、かつての島や海岸だった頃の地名の名残です。
地図を見てみると、規則正しく水路が走っている場所がほぼ干拓地と見ていいでしょう。
恐ろしく巨大な土地が、干拓で生まれたということですね。
もちろん、人力だけではなく、高梁川、旭川、吉井川という三大河川による土砂の運搬という要素も大きかったのですが、それにしても土地を変えていく人の力というのは大きいものです。
 
児島半島に入った後、児島半島をぐるっと廻りたかったのですが、そろそろ昼時に差し掛かり、日暮れまでに反対側の海へ到着するというタイムリミットがちょっとヤバくなってきました。
仕方がないので県道45号線を南西方向へ走り、さらに宇野線沿いを経て国道30号線へ。
更にそこから西へ進み、常山へと向かいます。
ここには、備前常山城という城があるんですね。
落城間際、城主の奥方が女中を連れて奮戦したという伝承が残る城です。
城へは、常山駅の少し西から車道が出ていました。
すれ違い不可能という、本当の意味で1車線しか無い道ですが、道自体は悪くありません。
途中、頑張ってペダルを漕いでいるバイカーがいましたが、この山道を上ろうなんて凄いとしか言いようがありませんね。
心の中で頑張れとエールを送りつつ、文明の利器を使ってなんか申し訳ないなと思いつつ、山城でこれだけ道がしっかりしてれば上等とバイクを走らせていると、何やら先が急に怪しげな感じに。
近付いて見ると・・・
 
 
これが道路決壊というやつか・・・
大崩海岸では決壊現場まで見ませんでしたが、インプットされた言葉がまざまざと脳裏に浮かびました。
ウロウロしていると、遅れてバイカーの人も到着しましたが、ちょっとこれは無理ですねぇという話に。
バイカーの人によると、岡山ローカルではテレビに採り上げられるほど心霊スポットとしては有名な場所のようです。
同じく心霊スポットとして有名な八王子城にも登ったし、霊感ゼロの自分は何でも来い!ですが(笑)
ただ、ここから獣道が出てまして、ここを訪れた猛者は徒歩に切り替えて登って行ったんでしょうね。
今回は時間が無いので登れませんが、次回はガッツリ登山装備で来ないといけませんな。
この後、バイカーの人と別れて道を下っていると、何故かBMWのスポーツカーが上ってきました。
この人も心霊スポットに来たんかな?
しかし、すれ違い不可の山道。
こちらはバック不可のバイク。
それを察してサクッとBMWが下がってくれました。
しかも、スポーツカーらしく、クィックィッというハンドル捌きで。
おぉさすが!なんて思いながらソロソロとついていくと・・・
ガシャ!
ガードレールの途切れた場所に掛けられていた金網にこすってはりました・・・
あぁぁぁぁこちらは何も悪くないんやけど、とてつもなく申し訳ない・・・
深々と頭を下げてお礼を言い、無事下山しました。
最後に、常山駅からの遠景。
 
 
なんで2枚ともぼかしが入ってんねん!
 
つづく
 
参考:
備前常山城
大崩海岸
岡山の地図付きはこちら
静岡の地図付きはこちら
 

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