本丸の厄落とし完了じゃ!
ツーリング1日目の宿は、駿河健康ランド。
富士山スカイラインからひたす真っすぐ戻ると、県道76号線という道に出ます。
富士川の右岸、蒲原から由比、興津にかけては、山塊が海にせり出した東海道の難所で、その中でも興津側にある薩タ山は、何度も戦場になるほど重要な場所でした。
その難所の中ほどに向けて、この県道がズドーンと延びてるんですね。
ショートカットとしては最適なんですが、難所を縦に貫く道だけに、結構な険しさの道でした。
日暮れ後の夕闇が迫る中で、その道を乗り越え、興津の駿河健康ランドに着いたのは18:40頃。
駐車場には警備員の方がいるんですが、手慣れた様子でバイクを誘導してるのを見ると、自分みたいなライダーがよく利用してるんでしょうな。
取りあえず個室に入って一休み。
そして、お風呂へ。
健康ランドと銘打っているだけに、浴槽の多彩さは流石。
露天風呂は、地下からの汲み上げという古代水で、まぁ温泉みたいなもんですかね。
少し驚いたのは、ここは男女の浴室の間に温水プールの区画があったこと。
往年の健康ランドっぽい構造をしてます。
施設の歴史を見ると、昭和に遡れるような古さがあるわけではなくて、健康ランドと、温泉旅館の良い所取りをした感じでしょうか。
駐車場から浮き輪を担いで入ってくる子供を見た時には、
ここで何が始まるんや?
と思いましたが(笑)
入ろうとした食堂の1時間待ちを回避した以外は、駿河健康ランドでとても快適に過ごし、ぼちぼち明日の出発を計画するかと思った時に、ちょっとした問題に気付きました。
何も考えていなかった事前の計画では、やっぱり富士山と朝日かな?ということで、三保の松原から日の出を拝む予定をしていたんですが、ふと日の出時刻を見ると、5月に入るともう4時台なんですよね。
5時前に三保の松原→ということは4時半には出発→つまり4時過ぎには朝風呂を上がっておく→つまりつまり3時半起き?
そんなのムーリーー
もう22時やっちゅうねん!
1日走り続け来たおっさんが、5時間睡眠で耐えられるわけなかろう。
という事で、三保の松原日の出ツアーは断念しました。
その代わりに、駿河健康ランドでしっかり日の出を確認(^^)
海が一望やし、なかなか良い日の出ですわ(^^)
朝風呂も浴び、気合を入れて三保の松原へ出発!
興津から国道1号線、国道150号線で向かうわけですが、江尻城へ行った時に下車した懐かしの清水駅前からは、Kawasakiさんちの山梨ナンバーR14と臨時のランデブー。
やっぱりメガスポは加速が違うねぇ
お互い、遠方からやって来て、土地勘も無い場所で一緒に走ってるという一期一会がなんか楽しかったわ。
決して話し掛けたりしませんけども(^^;)
R14とは三保半島の入口で分かれ、自分は三保の松原へ。
6:20という早い目の時間でしたが、観光客はチラホラといました。
取りあえず、松原と海岸と富士山で1枚。
富士山が霞んでてとても薄いのが残念・・・
でも空は快晴なんでおマケしとくか。
この三保の松原には、羽車神社というのがあります。
すぐ近くにある、羽衣の松のすぐ近くにある神社ですね。
下は2代目羽衣の松。
羽車神社は、公的には少し内陸にある御穂神社の離宮なんですが、よくある羽衣信仰と地生えの神様が習合したものでしょうか。
ここに、はごろもフーズの寄進したものが色々とありました。
鈍い話なんですが、これを見て、はっと気付きました。
このはごろもか!
もっと早よ気付けよ・・・
清水と言えば水産加工の会社がいっぱいありますからね。
世紀の秘密に気付いてしまったわい。
三保の松原を出て、次に向かうは真崎。
三保半島という砂嘴の北の端っこです。
端っこハンターとしては、ぜひ寄っておきたい。
と偉そうに言っても、三保の松原から5分と掛からないんですけどね(^^;)
しかし、真崎に近付くにつれて東海大学関連の施設ばかりが目に付きます。
ここは東海大学の飛び地か!?
そんな思いを胸に、先っぽまで道が無かったので、歩いて突端を目指しました。
取りあえず、ここでも富士山とセットで1枚。
ここは砂嘴による内海だけに、波も非常に穏やかでのんびりとしてます。
夏には海水浴で賑わうんやろなぁ
海水浴と言えば、雄大な海の景色のイメージですが、真ん前に工業地帯があるのも、またらしさと言えるかもしれません。
三保半島を出てた後は、先ほどの国道150号線を西南方向へ。
この道はずっと海沿いの道で、すこぶる快走路ですね。
朝の海風が気持ち良すぎる(^^)
途中、7:30頃に朝食の為にコンビニへ。
イートインがあったので助かりました。
ふと山側を見ると、なんと久能山が。
ここもかつては久能城という城で、家康没後はその遺骸が最初に埋葬された場所です。
今日は予定がいっぱいなので、階段上りは無理ですが、また寄りたいですな。
静岡なら、日本平と合わせて電車旅で来るのもいいかもしれない。
コンビニを出発し、引き続き国道150号線を西南へ。
腹も満たされ、快走でテンションが上がります。
こうしてアガってしまった結果、
登呂遺跡忘失。
こんな遠い所まで来て行き忘れるとか、抜け過ぎですわ。
次にいつ来れるか分からんのに。
あれ?そういえば登呂遺跡ってこの辺じゃなかった?って安部川越える頃に気付いたという・・・
仕方あるまい。
また久能山へ行く時に寄ることとしよう。
気を取り直して、そのまま西へ西へと向かいます。
この国道150号線は、海沿いを走っているわけですが、江戸時代の東海道は国道1号線のルートでした。
宇津ノ谷峠越えという道ですな。
今は国道150号線を始め、東名高速、東海道線、東海道新幹線はそろって日本坂トンネルや石部トンネルでほぼ同じルートを通り、今はここが大動脈ですが、国道1号線だけが不自然に離れているのは、そういう歴史的背景があるんですね。
ここ日本坂に限らず、難所と呼ばれる場所は時代時代でいくつかのルートがあり、それを辿るのも面白いものです。
そうこうしているうちに、バイクは用宗付近へ。
そして、広野の交差点から、海沿いの旧国道150号線へ向かいます。
何が目的かと言うと、大崩海岸。
脆い断崖絶壁の海岸です。
よっしゃ、断崖絶壁を見てやるぜと意気込んでいると、通行止めの表示が。
道路決壊!?
そんな表示初めて見たわ!
決壊って・・・
でもここまで来たので、行ける所まで行ってみるかと進んでみると、海上橋の所までは行けました。
事前情報も無く来てみたけど、後で調べたら、結構長い間、通行止めになっているらしい。
取りあえず、断崖絶壁。
海上橋の旧道が押し潰されています。
自然の威力は恐ろしい。
下は反対側。
この先に旧東海道本線が台風などで破壊された状態で放置されているはずなんですが、ちょっと行けそうにない。
でも、堤防上に敷かれていたという鉄路跡は、なんとなく遠目で確認できました。
しかし、人間の営みなんて意にも介さない自然の怖さはもちろんやけど、こんな所に道路や鉄路を通そうと頑張った人間の情熱も、また恐ろしいもんやわ。
つづく
参考:
駿河健康ランド
江尻城
三保の松原
真崎
大崩海岸
地図付きはこちら
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