2018年6月8日金曜日

ドイツ銀行が再び話題に

ロイターにこんな記事が出ていました。
 
切迫感増すドイツ銀の米国事業縮小計画
https://jp.reuters.com/article/deutschebank-us-breakingviews-idJPKCN1IX45G
 
かなり前にドイツ銀行のCOCO債について触れたことがありますが、その延長線上の話ですね。
ドイツ銀行はリーマンショック時に債権を買い集めたり、中国に対してのデリバティブを膨らませるという攻めの経営をしていたんですが、欧州金融危機の際にそれが裏目に出てCOCO債という一種の株式転換社債を発行して乗り切りました。
しかし、それでも火種は燻っていたようで、今現在、世界各地の格部門を縮小しています。
少し前、ドイツ銀行の筆頭株主は、積極的な買収で名を馳せた海航集団という中国のグループだったんですが、2月と4月に相次いでドイツ銀行株を放出しました。
 
ドイツ銀への出資比率を7.9%にさらに下げ、2月に続き-中国の海航
https://www.msn.com/ja-jp/money/news/%e3%83%89%e3%82%a4%e3%83%84%e9%8a%80%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%87%ba%e8%b3%87%e6%af%94%e7%8e%87%e3%82%9279percent%e3%81%ab%e3%81%95%e3%82%89%e3%81%ab%e4%b8%8b%e3%81%92%e3%80%81%ef%bc%92%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%b6%9a%e3%81%8d%ef%bc%8d%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%81%ae%e6%b5%b7%e8%88%aa/ar-AAwcYbB
 
これは、海航集団が深刻な破綻危機にある為で、両者の繋がりは、中国市場への肩入れをしてきたドイツ銀行の施策と表裏と言えるんでしょう。
それが今、壮大な巻き戻しを起こしているわけです。
このままでは共倒れになる可能性も高いのですが、ドイツ銀行はドイツ経済にとって非常に大事な金融機関ですから、いずれドイツ政府が救済に乗り出すのかもしれません。
ただ、欧州危機の際に銀行の救済については否定的な態度を取り続けたドイツですから、どうなるかは分かりませんね。
米朝首脳会談についての報道が盛んですが、密かに注視しておきたいトピックです。
 

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