今回の大河ドラマの主人公は井伊直虎ですが、ドラマが始まる前に結構重大な資料が発掘されました。
昨年12月の中頃に井伊美術館が発表した話で、次期大河ドラマ主人公の話だけに、新聞各紙に載りましたね。
大元のソースは下から。
http://www.ii-museum.jp/blank-20
その史料は、彦根藩筆頭家老木俣守安が残した守安公書記の雑秘説写記というもので、守安が当時の事情を知る女性達から聞き書きしたものの写し。
その女性達とは、守安の叔母にあたり、ドラマにも登場する新野親矩の娘たちです。
井伊家の国人領主時代から、色々と家中の話を見聞きしてきた人物ばかりですね。
また、守安自身も親矩の孫ということになります。
ちなみに、この守安は木俣守勝の養子で、守勝と徳川四天王井伊直政との関係も逸話として面白いのですが、それはまた別の話。
発表された内容を掻い摘むと、井伊谷は今川氏真の命によって親矩の甥で関口氏経の子次郎にに与えられた、というもの。
現在に残されている、井伊直虎が出した徳政令は、氏経との共同文書となっていますが、元々の女城主説では両者は叔父姪の関係でした。
これが親子ならば、後見として凄く腑に落ちる関係になりますね。
ただ、直虎という諱は見えず、女城主が実在しなかったとも言えないようです。
残された文書の署名は、次郎直虎。
女城主として名を残す、井伊直親の娘は次郎法師。
今回出てきた氏経の息子は、次郎のみ。
それぞれが微妙に被らない。
まだまだ史実は解明されないようです。
ちょっと話題が新しいだけに話題が深い方向へ向かいましたが、女城主の事が書かれている井伊家伝記は、菩提寺である龍潭寺の住職によって書かれました。
この龍潭寺の直虎時代の住職南渓瑞聞も、2016年になって位牌や過去帳が発見されています。
これも大河ドラマの効果でしょうね。
過去には、八重の桜の主人公新島八重の最初の夫川崎尚之助の後半生が判明したり、昨年の真田丸では、後藤又兵衛基次の最期の様子を記した書状が発見されたりもしています。
隠れてる史料はまだまだあるもんですね。
大河ドラマは地域の知名度アップに利用されている側面がありるほか、詳しくない人にとっては史実のように受け止められる側面もありますが、史料発掘の観点でも何だかんだ取り上げられるというのは良い事のようです。
今後、どのような史料が出てくるか、個人的には隠れた楽しみでもありますな。
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