2019年7月10日水曜日

韓国のWTOでの批判

韓国への戦略物資3品目の輸出管理厳格化に関するニュースが、ここ1週間メディアを騒がせていますね。
そして今日、WTOの理事会で、韓国が日本を批判しました。
 
韓国、WTOで対日批判=輸出規制「政治目的の報復」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019071000186&g=int
 
基本的にWTOは、2国間の貿易紛争は2国間協議が優先され、WTOとして取り上げるのは、それが終わってからということになります。
ですので、理事会で批判しても実際的な効果は何もないんですが、韓国側としてはWTOへの提訴が視野に入っているという日本へのアピールと、他国に対するアピールもあるんでしょう。
日本に対しても、WTOのルールに則って2国間協議を呼び掛けていますが、日本のスタンスとしては、あくまでWTOでも認められている安全保障上の運用の問題であり、貿易紛争ではないという立場で、実際に、2国間協議の回答として課長級の会合を開いて説明するという対応しか予定しておりません。
前回の記事で韓国メディアのソースしか無かった違法輸出激増の件について触れましたが、FNNがその文書を入手して報道し、実際にどういう運用であったかが日本国内で大っぴらになりましたから、一般の人にも厳格化の妥当性が認識されつつあって良かったと思います。
まぁ何と言っても、優遇から通常状態にするだけですからね。
これで違反だの何だのと言われたら、通常の申請でやっている台湾やインドなども違反と言っていいことになりますが、そんなのはあり得ないですから。
ただ、10日ほど経って、韓国側のヒステリックな反応は収まっていないものの、ちょっと状況は進んだように感じますね。
どういう方向に向かっていくのかは、まだ分りませんが。
それにしても、韓国側の無策ぶりがちょっと目に余ります。
今でも強硬な姿勢を示していますが、対応できる策がWTOへの提訴ぐらいで、何一つ有効策がありません。
あれだけ様々な問題を起こしておきながら、日本は何もしないと高をくくってたんでしょうか。
政治というのは現実ですから、主義主張はともかく、常に色んな可能性を考えてアタリを付けておくべきなんですが、どうもそういうのはしていなかったようですね。
この辺り、文大統領の書生っぽさが、政権の態度や策にも表れているようです。
また、今回の件で、WTOやGATT、NDAAやECRAといった仕組みに関しての報道が少し増えたのは、個人的には良かったですね。
以前からちょこちょこ調べてはいましたが、多少一般化したことで調べやすくなりました。
さて、これから韓国がどういう対策を打ってくるのか、日本政府がどこを落としどころとして想定しているのか、その辺りを考えつつ、今後をゆっくり見守っていきたいですね。
 

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