トランプ大統領就任以降、北朝鮮に対する軍事力行使はあるんじゃないかと一部で言われてきましたが、ここに来て、俄かに可能性が高まってきましたね。
その原因は、グアム付近にICBMを撃ち込む試験の計画があると北朝鮮が発表したことです。
グアムはアメリカの海外領土ですから、合衆国を構成する州ではないですが、領土に間違いありません。
その領海内に、もし本当にミサイルを撃ち込むのであれば、それは宣戦布告と見做されてもしょうがない、ということになります。
実際の脅威ですから、今までの発射テストとは、ちょっとレベルが違うんですよね。
ま、実際にやれば、アメリカによって金体制崩壊まで追い込まれる可能性が飛躍的に上がるので、やらないとは思いますが、何を思って正恩委員長はこんな発表をさせたのか、それほどアメリカを交渉の舞台に引きずり出したいのか、その背景が知りたい所です。
外交面だけ言えば、今までの核実験やらICBMやらの外交カードでも、まだまだ揺さぶれるはずですから。
アメリカは、歴史的に見て、降りかかる危機には徹底的に打撃を与えるという性格を持っています。
外交的には、民主党と共和党との政権交代があるので、自国第一のモンロー主義的政策が発動する期間もありますがね。
今回の北朝鮮の発表は、その降りかかる危機というやつで、最悪、やらなくても発表だけで軍事行動を取られる可能性があるレベルと言えます。
実際、これにトランプ大統領はもちろん、アメリカ政府や議会の保守派議員が反応していますね。
また、リベラル系の主要新聞も軍事力行使に言及しており、それだけアメリカ国内でその選択が現実的になっている空気を示すものでしょう。
一方で、ティラーソン国務長官や民主党議員などは、外交努力によって解決すべしという意味の発言を行っています。
アメリカ政府内では、外交を国務省が担っている関係から国務省は対話で解決しようとする傾向があり、実際の危機を感じる国防総省は軍事オプションを主張する傾向があって、国務省と国防総省の意見対立は、過去の政権でも頻繁にありましたが、トランプ政権でもそれが出てきたということでしょうか。
ただ、どちらの政策を採るか決めるのはトランプ大統領です。
トランプ大統領の過激な性格が出るのか、ビジネスマンとしての現実的な性格が出るのか、しばらく目が離せ無さそうですね。
翻って日本。
本土越しにミサイルを撃たれるという話が出ているのに、なんとなく議論は低調ですな。
慣れてしまったのか、それともまだまだ平和ボケなのか。
本土越しなんて、独立国家としては沸騰してもいいレベルなんですがねぇ
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