小泉進次郎陣営がニコニコ動画で自作自演をしていたことを、文春が露わにしました。
いわゆるステルスマーケティング、略してステマと呼ばれる行為ですね。
そして、小泉家とその国家老とも称される牧島家との関係も、広く知られることになりました。
政治の世界は、武士の世界に通じるものがあるなぁなんて思いを改めて持ったんですが、義理と人情とやせ我慢なんて言葉があるように、武士よりも任侠道がその本質により近いのかも知れません。
ステマについては、2023年以降、商品や役務を提供している企業がやると景品表示法違反になるんですが、政治活動では法律違反にはなりません。
ただ、商品じゃないからと言って、同じ行為が倫理的に問題ないかと言えば、当然ながら真っ黒。
自分は、ニコニコ動画を見てはいないんですが、「顔が変わった」とか「エセ保守に負けるな」というような言葉は、他のSNSでも見かけました。
まぁ、ネット界で斜陽になりつつあるニコニコ動画だけでステマを実行してたなんてことは、効率を考えても無いわけで、証拠はありませんが、他のSNSでもやってたのは間違いないでしょう。
小泉陣営では、あっさりと事実を認めて、牧島かれん議員の広報班長辞任という形で落とし所としたいようですが、これはもっと深刻な問題だと思うんですよね。
選挙において、いわゆるステマを行うというのは、公明正大に投票を行わなければならないという建前を持つ民主主義に対しての、挑戦と言えるほど深刻な問題ではあるんですが、それに対する批判や解説は偉い人がすることでしょうから、横に置きます。
自分が1つ感じたのは、これに対する反応が鈍いオールドメディアの深刻さ。
オールドメディアも、かつては、というか今もしたいと考えているかも知れませんが、そういうブームを作り出す、批判的な空気を作り出すということをしてきたので、ステマに対しては業界として感受性が低いのかな、と。
なんか苦笑ぐらいの感じの報道に見えるのは、気のせいでしょうか。
これが、メディアの気に入らない候補だったら、鬼の首でも取ったみたいに騒ぎそうなんですがね。
この辺り、メディアの世論に対する傲慢さとして、もっと深刻に考えないといけない事のように思います。
2つ目に感じたのが、小泉進次郎議員自身に関する未来に対する深刻さ。
勝つか負けるかは分かりませんが、このまま総裁選を続けてどちらの結果になっても、明るい話にならないんですよね。
総裁選で勝った場合は、当然ながら工作があった選挙が公正だったのかという議論になりますし、その先の首班指名や来たるべき衆議院選挙でも、かならずステマは論点になります。
野党は喜々として攻めるでしょう。
それに耐えられるだけの弁舌力や図太さ、臨機応変さといった資質があるのかどうか、非常に疑問ですね。
また、負けたにしても、工作をした、しかも自陣営の持ち上げだけではなく特定候補のネガティブキャンペーンを行っていたというのは、次回以降の総裁選に重大な影響を与えるのではないかと思います。
またやってるんちゃうの?という目でこの先も見られ続けますからね。
さらに、民族的文化的に、日本人はネガティブキャンペーンが嫌いというのもあります。
他国の選挙では、ネガティブキャンペーンが常識だったりしますし、日常のCMなどでも競合製品との比較やネガティブキャンペーンというのはありますが、日本には馴染まない。
これが、正々堂々ならともかく、裏で隠れてやってたなんて、割とクリーンなイメージがあった小泉議員には、致命的なことのように思えます。
そもそも、4代に渡って政治家をやってる家に、しがらみやコネクションが無いなんてことはまず無いんですが笑
いずれにしても、近々では良い話になりそうにはない。
目の前の小さな利得を捨て、勇気を持って撤退し、禊を済ます方が、先々を考えると本人のためのような気がします。
でも、これだけ神奈川を中心とした議員に支持を明確にされてたら止まるのも難しいし、そのまま走り続けるんやろなぁ