少し前の話ですが、名古屋城の木造復元が前進しているようですね。
日経のニュースですが、こんな記事が出ています。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD29H3Q_Z20C16A3CN8000/
河村市長と議会多数会派が木造再建で合意したというニュースも昨年にありましたし、このままタウンミーティングなどを重ねて、議会での承認を求めていくということになるんでしょう。
最近は、天守にしろ、櫓にしろ、木造での復元が割と主流ですね。
昭和の頃にも天守復元のブームのようなものがあり、その大多数が鉄筋コンクリートでの復元でしたが、文化財行政が今ほど厳格ではなかったから許可されたようなもので、現在では無理という事情もあるんでしょうな。
この名古屋城の天守も、空襲で焼失してから戦後の早い時期に復元された鉄筋コンクリート製天守ですが、建てられた時代が時代だけに耐震基準に合わなくなっており、改修か建て替えかの工事は必須となっています。
そこで、復元するなら木造で、という話が出てきたのですが、城好きとしては、やっぱり木造が趣があっていいですね。
愛媛の大洲城も木造復元で、訪れたのがちょうど復元から間もない時期というのもあってめちゃめちゃ観光客も多かったですが、やっぱり木造は雰囲気が違いました。
ただ、経済的にはどうなん?という疑問符も付いて回ります。
記事にもありますが、名古屋城は最大500億円ですからね。
城好きとしては嬉しいが、そこまでする価値があるのか、というのも否定できません。
まして、無から復元、となれば効果は大きいですが、曲りなりにも天守がありますからね。
観光客にある程度予備知識がないと、今でも雰囲気としてはお城として通ってしまいますし。
しかし、県指定の史跡だった大洲城でも紆余曲折があったそうですから、初めてとなる国の指定史跡での天守復元は、調整が相当多方面に渡りそうで、実務とは関係無い人間なのに想像するのもなんか嫌ですわ(笑)
ちなみに、現在の名古屋城では、本丸御殿の復元工事が行われています。
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/honmarugoten/02_fukugen/02_01_plan/index.html
2010年に名古屋城に行った時も、この工事の真っ最中で、行けない部分がありました。
この工事もあと僅か。
今年度中には完工して、来年度に全体公開となる予定のようです。
総事業費は約150億円。
これに天守復元工事が加われば、最大650億円。
「尾張名古屋は城でもつ」の言葉通り、城があるから繁栄した、という結果になれば、城好きとしても嬉しいですね。
参考:
名古屋城
大洲城
地図付きはこちら(愛知・愛媛)
0 件のコメント:
コメントを投稿