2025年6月17日火曜日

USスチール買収

6/14に、日本製鉄によるUSスチール買収が、トランプ政権によって認められました。
当初から、より理想主義的で労働組合に近いバイデン政権よりは、交渉ができるトランプ政権の方が可能性があると思っていましたが、日本製鉄による粘り強い交渉が功を奏したようですね。
最終的には、USスチールへの投資額の積み増しや、黄金株が効いたようです。
黄金株の内容は、アメリカ政府の許可なく本社の移転や社名の変更ができないといった内容とのこと。
思ったより、マイルドな内容と感じますね。
トランプ政権発足までは、日本製鉄の投資額の積み増しが過剰投資になりかねないな、との印象を持っていましたが、トランプ大統領は関税政策を強く推し進めており、アメリカ国内の需要をキャッチするには、アメリカに軸足を置いて関税を回避できる企業が最適になっています。
そういった意味で、日本製鉄の持つ高強度鋼板や高機能鋼板の技術移転が順調に進み、日本製鉄の投資による生産効率の向上が見られるようになれば、ダンピングされた中国製鋼板の入りにくいアメリカ市場で、利を得ることは可能かもしれません。
ただ、少なくとも数年は掛かりそうですが。
日本製鉄としても、宝山鋼鉄との合弁事業から撤退し、事実上中国市場を捨てたわけですから、USスチールの立て直しは、何としても順調に進めたいところでしょう。
どのような手腕を見せてくれるのか、ウォッチャーとしては楽しみです。
 

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