2018年3月5日月曜日

飛騨富山ツーリング その4

前回のあらすじ
 
郡上八幡でゲットしたキュウリの輪切りは、自らのケツで皮を剥いてしまいましたとさ。
 
お腹が満たされた和良を出発し、引き続き国道256号線を東へ。
トンネルを2本ほど抜けると、国道41号線へと突き当たります。
濃尾平野から飛騨方面へは、国道156号線と41号線が出ており、これに長野方面の国道19号線を合わせて、綺麗に放射状に3本の道が延びているんですが、これでその西側の2本の間の山道を走破したことになりますね。
今でこそ、こんなに簡単に山越えが可能ですが、人力馬力の昔は大変だったと思います。
それこそ山ひとつで文化圏が変わるほどに。
道具の進歩というのは凄いですな。
そんな感慨に耽りつつ、しばし国道41号線を走って行くと、いよいよ下呂市街が近付いてきました。
この温泉街には、有名な露天風呂があります。
その名は、噴泉池。
ここに入るのも、今回の旅の目標です。
下呂市街地に入り、駐車場にバイクを止め、いざ噴泉池へ。
噴泉池は下呂大橋のすぐ下にあります。
 
 
写真では見えませんが、橋のすぐ下はこんな感じ。
 
 
風呂は、橋だけじゃなく、宿からも丸見え。
 
 
まさに衆人監視。
でもそんなの関係ねぇ!
どっぷり浸かってやるぜ!
しかし、実際に噴泉池に来て分かったことが・・・
めっっっちゃあぢぃ・・・
下呂温泉の源泉温度は高い!
そして、この噴泉池の岩風呂の岩が黒系なんですわ。
晴れて5月の陽光が厳しいこの日、岩風呂の岩は真夏の海岸の砂浜に匹敵するほどの高熱となっていました。
裸足になって、熱っ、熱っと慌てて駆けて足を湯船に突っ込んでみると、これがもう熱湯風呂のごとき熱さ。
なんの罰ゲーム?
10秒と浸けていられない。
浸けても熱し、歩いても熱し!
結果、岩風呂に腰掛けて、足だけ上げて空中で冷ますという妙な体勢に(笑)
ここは、寒い冬か、今頃の季節なら夜に来なあかんねぇ
ちなみに、入る気満々で水着で来たカップルがいまして、男性は自分と同じく軽く浸けてギブアップのような感じでしたが、熱い熱いと言いながら女性の方はがっつり上半身まで浸かってました(^^;)
いや~、覚悟を決めたらやっぱり女性の方が痛みや熱さには強いんやなぁ
結局、自分は浸かるのを諦めて、近くの幸乃湯という銭湯兼旅館で浸からせてもらいました。
いや~銭湯料金で露天風呂も味わえたし、なかなか良かったですな(^^)
 
この下呂という街には、歴史的に重要なもうひとつの側面があります。
戦国時代に飛騨を統一した、姉小路こと三木氏が興った土地なんですね。
下呂という名前は、「シモツトマリ」であった下留が音読みされたところから来ているらしいですが、下があれば上があり、場所によっては中もあるということで、中呂、上呂という地名もあります。
その中呂と上呂の間に萩原の集落がありまして、この萩原が三木氏の根拠地だったわけですな。
ここから北へ北へと勢力を伸ばして、飛騨を統一したわけです。
その本拠となる城は、桜洞城と呼ばれました。
桜洞。
なんだか風流な名前ですね。
そして、この萩原地区には、三木氏滅亡後に支配拠点として築かれた萩原諏訪城という城もあります。
位置的には、萩原諏訪城の方が南にあるので、まずは萩原諏訪城から訪れてみました。
萩原諏訪城は、諏訪神社が元々あったことから諏訪城という名が付けられていますが、廃城後の江戸時代に諏訪神社が戻ってきており、城跡は境内地となっています。
でも、石垣はしっかり野面積。
川原石の丸石が川沿いの城らしくていいですね。
 
 
続いて北東側の隅部。
ここは2段石垣のようになってまいすね。
 

 
消えかけの説明板。
 
 
東側から境内へ。
どうもこの橋は往時には無く、後で付け足されたようです。
 
 
この橋の左右にも、しっかりと石垣が残っていました。
 
 
ただ、隅部が丸い場所は後世の改変でしょうな。
境内を過ぎて、神社の表参道に向かうと、立派な内堀がありました。
 
 
そして、神社を表の鳥居付近から。
 
 
神社には裏口があるんですが、そこには桝形の痕跡がありました。
 
 
途中で階段として左に折れて行ってますが、右側の石垣は奥まで真っすぐ続いており、往時はもっとかっちり動線が曲げられていたんでしょうね。
なかなか、しっかりと石垣が残る良い城でした。
 
次は、三木氏の本拠だった桜洞城へ。
桜洞城は、萩原諏訪城から北へすぐの場所にあります。
距離にして500mほど。
桜谷公園というのがありまして、そこにバイクを止めて、南の小川を渡って崖上に上がるとすぐ城でした。
 
 
桜洞城は、廃城時期が早かったのもあって、現在残っている遺構は少なくなってしまってますね。
取りあえず、この標柱から奥へ進むとまず空堀と土橋が。
 
 
判りにくいですが、右側が石垣付きの土橋で、左が空堀となっています。
更に奥へ進むと、石垣の痕跡がありました。
 
 
ぐり石のような石や、それよりやや大きい石材が散乱していますね。
この土壇上に上ると、逆L字型の空堀が明確に確認できます。
 
 
ここが桜洞城の最大の見所でしょう。
城のすぐ下には高山本線が通っていますが、鉄路開削の際にも削られたようですし、この遺構が残っているだけ幸運なのかもしれません。
 
つづく
 
参考:
地図付きはこちら
 

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