2016年6月25日土曜日

イギリスのEU離脱

イギリスのEU離脱が決定しましたね。
その影響については、個人ブログですが、
 
http://www.goodbyebluethursday.com/entry/brexit
 
に解り易く書いてありました。
映画の「桐島、部活やめるってよ」に掛けて、どこかで「イギリス、EUやめるってよ」というのを見た時には、
軽いな、おい!
と笑ってしまいましたが、市場を見ると笑ってはいられませんな。
直前まで残留が優勢と見られていただけに、織り込みが足りず、色々と変動が大きく出たようです。
ただ、為替は瞬間でドル円が99円を切ったものの、102円から103円の攻防と、もし離脱したら100円台ぐらい攻防かと考えてた自分の予想よりは大きく動いていません。
この前まで103円台はありましたしね。
肝心のポンド円は、160円弱から140円の攻防と、さすがに10%以上動いていますが。
ちなみに、ポンドドルは1.5弱から1.37を挟む攻防となっていますが、変動率で見ればポンド円の方が大きく、有事の際には相変わらず円がより選好される状態が続いています。
一方、株の方は予想以上に大きく動きました。
離脱なら日経平均で700円から800円は少なくとも動くかもしれないと思っていたんですが、1000円を遥かに超えてくるとは予想外。
2008年のリーマンショックの時でも1000円を越えた下落は1回だけですからね。
さすがにインパクトがあります。
とは言え、10000円以下の1000円と16000円の1000円では重みが全然違いますが。
日経平均の比率で見ると、
 
・2008/10/16 -1089.02 (-11.41%)
・2016/06/24 -1286.33 (-7.92%)
 
と、リーマンショックの時は下落率が10%を超えています。
あの時は、下落率ワースト10に入るような、これに近い暴落があと3回もありましたから、たまったもんじゃありません。
ちなみに、日経平均は構成株の偏りで大きく出たり小さく出たりする場合があるので、指標であるTOPIXで比較すると、
 
・2008/10/16 -90.99 (-9.52%)
・2016/06/24 -94.23 (-7.26%)
 
となります。
比率で見ると市場のインパクト度合いが解り易いですね。
また、リーマンショックの時は日経平均に強く出る傾向があったのと、今回は平均的に落ちたという事が判ります。
 
しかし、経済の先行きが急激に混沌として来ましたから、消費税増税の先送りは結果的に大正解でしたね。
冒頭のブログにもあるように、日本企業はイギリスに投資しているところも多いので、日本にも影響が大きく出そうですし。
更に、スコットランドや北アイルランドの独立派が、じゃ俺も、みたいな感じで勢いを得ており、英連合王国からの離脱とEU再加盟という道筋を与えた格好になっているので、影響は長引きそうです。
そして、自国の文化を大事にするフランス国民も、独立的な考えに親和性があり、密かにイギリスよりも独立派が強いのではないかとも言われていますね。
3強の内の2強が去れば、EUは崩壊に向かってしまうでしょう。
今後、影響が波及するのか収束するのか、しばし目が離せません。
思えば、サミットの時に安倍首相がリーマンショック以来の数値の悪さを指摘した際、イギリスのキャメロン首相とドイツのメルケル首相がそこまでの状況じゃないと楽観的に捉えていたのを思い出しますな。
そして、関西人としては、
あんたらのところが震源地になっとるやないかい!
と面と向かってツッコんでやりたい(笑)
あ~ツッコミたい。
ちなみに、このサミットで安倍首相がリーマンショック級のリスクがどうたらたこうたら、政治利用がどうたらこうたらという報道がありましたが、首相官邸の公式動画を見ると判るように、その部分の本質は、今世紀の世界経済のエンジンとなっていた新興国の経済が急速に悪化しており、それに伴って世界の貿易額や資源価格がリーマンショック以来の水準に落ち込んできている、ということなんですよね。
メディアは、政局絡みのバイアスを掛けず、この部分をしっかり伝えて欲しかったです。
世界経済の置かれた状況というやつを。
日本は、状況が悪い悪いとメディアや野党は言い募りますが、まだまだ安定した部類にあるわけですしね。
とは言え、これら新興国の不振に加え、G7側にも問題が出てきたことになりますから、日本を含め、今年はまだまだ波瀾がありそうです。
 



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